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名張市

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平成26年度名張市教育委員会第8回臨時会会議録(平成26年10月27日開催)

更新日:2015年5月13日

開催場所など

1.開催場所 名張市役所2階 庁議室
2.開催日時 平成26年10月27日(月曜日) 午前9時30分から午前11時15分
3.出席委員 福田委員長、松尾委員、瀧永委員、山本委員、上島教育長
4.欠席委員 なし
5.事務局 高嶋教育次長、内匠教育総務室長、雪岡学校教育室長、寺嶋教育センター長、福本教育総務室主査(書記)
6.議事 下記のとおり



(委員長)それではただ今より平成26年度第8回臨時教育委員会を始めさせていただきます。

(事務局)本日は、議案21号から24号までをご審議いただきますが、まず議案第24号からご審議いただきたいと思います。


議事(4議案)

 1 議案

(1) 第24号 名張市立幼稚園保育料減免措置に関する規則の一部を改正する規則の制定について
(事務局説明)


(委員長)ありがとうございます。今ご説明をいただきました内容ですが、全ての世帯において、第2子及び第3子以降の保育料が免除となるということですか。

(事務局)減免になります。

(委員長)減免ですね。これは公布の日から施行で、26年4月1日から適用するということですね。

(事務局)はい。

(委員)減免対象の児童の見込み人数はどの程度になりますか。

(事務局)人数は把握していません。

(委員)現行だと何名程度になるでしょうか。

(事務局)年度によって人数に変動があります。

(委員)幼稚園が対象ですか。保育所には減免制度があるのでしょうか。

(事務局)保育所は、所得に応じて保育料が決められていますので、所得の低い方から高い方までを段階に分けて徴収させていただいています。市立幼稚園の場合は定額で徴収していますので、減額、減免で調整を行わせていただいておりました。

(委員長)第1子、第2子とも名張市立幼稚園に通っているということが原則ですか。

(事務局)兄弟姉妹が同じ園に通っていなくても、該当します。小学校3年生までの兄弟姉妹がいる幼稚園児が対象になります。

(委員)例えば第1子が中学1年生で、第2子が小学校2年生、第3子が幼稚園児という場合は、幼稚園児は減免の対象にならないですか、なりますか。

(事務局)減免になります。第1子が中学生で、第2子が小学校2年生でしたら第3子は減免対象になります。

(委員)例えば中学校1年生と小学校5年生と幼稚園児のきょうだいの場合、減免になりませんか。

(事務局)減免になりません。

(委員)小学校3年生までの子どもがいないと対象になりませんね。

(委員長)この件は公布の日から施行し、平成26年4月1日から適用するということで、もう既に適用されているということですか。

(事務局)ご審議いただいて、決定いただければ、遡及して適用します。

(委員)今年入園された園児の保護者には、遡って対応するということですね。どのような形で周知するのでしょうか。

(事務局)対象の方には、文書でご案内させていただきます。

(委員長)それぞれ個人に送ってくださるということですね。

(委員)こうした話が出てくるということは、国からの少子化対策が大きな目的でしょうか。

(事務局)そうですね、ご家庭の負担を軽減するという目的と理解しております。

(教育長)これは市立幼稚園ですが、私立幼稚園と市立幼稚園の保育料の標準的な差はいくら位ですか。

(事務局)私立幼稚園も、私立の就園奨励金がございますが、若干私立幼稚園のほうが公立幼稚園よりも保育料は高いですが、補助金の対象になる家庭の状況によっても差がいろいろです。手持ちの資料がございませんので、明確な金額をご提示することができません。

(教育長)収入によっては、私立幼稚園の保育料の方が安いと聞いたことがあります。それから私立幼稚園は3歳児から募集していますが、公立幼稚園は4歳児からの募集です。保護者からすると早期に幼稚園で教育してほしいとの希望があると思います。一方では標準的な形かどうかは分かりませんが、私立幼稚園の保育料のほうが安い場合があるということは、公立幼稚園を運営している名張市としてどのような考えを持っているかお聞きしたいのですが。

(事務局)ご家庭の状況によって、そういうことが一部起きたということがあるかもしれません。比較する世帯の収入等の条件が同じ中での話なのか、違う状況での話なのかが分からないので、一概に比較することが難しいです。手持ちに詳しい資料がありませんので、また確認をさせていただきます。

(委員)名張市には、私立幼稚園が何園、公立幼稚園が何園ありますか。

(事務局)私立は4園、公立が2園です。

(委員)私立幼稚園の保育時間と公立幼稚園の保育時間を教えてください。

(事務局)私立幼稚園は預かり保育を実施されておりますので、保育料とは別料金で18時まで保育していると聞いております。公立幼稚園は預かり保育を行っておりませんので、8時半から14時までの保育時間です。年齢によって若干変わります。14時から14時半の間までの保育になっております。また、夏休み、冬休み、春休みは、私立幼稚園では預かり保育があり、ご希望の方は利用しています。公立幼稚園は、休み期間は保育を行っておりませんので、完全にお休みです。

(委員)私立幼稚園の預かり保育なしでの保育時間は何時までですか。

(事務局)公立と同じ14時前後、14時から14時半となっております。

(委員)公立幼稚園は親が送迎しますが、私立幼稚園はバスの送迎がありますか。

(事務局)全員ではございませんが、ご希望の方は園のバスをご利用されている方もいらっしゃいます。

(委員)両園とも文部科学省の管轄だと思いますが、指導内容は私立幼稚園と公立幼稚園に差がありますか。例えば私立は特色を持っているなどがありますか。

(事務局)幼稚園教育要領に則り教育しています。公立幼稚園も同じベースで指導していますが、その上で各園の特色を出されるとなると、私立幼稚園は各園それぞれの特色を出されていると思います。

(委員)公立幼稚園と私立幼稚園を選択される割合はどうなっていますか。

(事務局)比率を出したことがないため数字は挙げられませんが、私立幼稚園4か所と公立幼稚園2か所ですので、当然私立のほうがその分だけ多いという形になりますし、私立幼稚園は先ほどのお話の中にございましたように、3歳児から受け入れをしていますので園児数全体としては、公立よりもかなり多いという形にはなります。

(教育長)要望的な形にもなりますが、公立幼稚園と私立幼稚園は同じ幼稚園ですが、かなり違いがあるのではないかと思います。特色ある保育を私立幼稚園で行っていただくことはいいことだと思います。3歳児から保育をすることなどにより、保育料等に違いがあるのも理解できます。けれども、やはり昨今の少子化の中で、経済、社会状況が大変厳しい中で、公立幼稚園2園は他の私立幼稚園と同じ土俵の上で園児を募集していくことも必要ではないかと思います。保護者、公立幼稚園の園長、職員にもこのことを理解してもらう必要があります。保育幼稚園室からも職員には徹底していただいていると思いますが、保護者からの質問に回答できるような説明もしてもらいたいということが1点です。
それから、最近、小学校へ入学してくる児童が、発達障害や課題を抱えている場合があるわけですが、私立幼稚園は選抜をして入園許可するので、適切な言い方ではないかもしれませんが、入園を許可しないケースもあり、課題を抱える子の選択肢がせまくなるというようなことがあってもどうかと思います。やはりそういう面では対等であり、また私立幼稚園の色々なノウハウを生かしながら、1人1人の子どもたちの特性、個性を伸ばしていただくような取組をしていただくように担当室としてもご指導いただければ大変ありがたいと思っています。

(委員長)ありがとうございます。他よろしいでしょうか。保育料に関しては新しい法律の中でまた来年度から内容が変わっていくというようなこともお聞きしていますので、当面の間、この形でということかと思います。この件は議決とさせていただきますので、公布の手続きをよろしくお願いいたします。

(事務局)ありがとうございます。

(委員長)子どもたちには幼稚園で楽しく過ごして、また社会ルールを身に付けてもらい、小学校へ入学してもらえるようにご指導をよろしくお願いしたいと思います。

(委員)私立幼稚園と公立幼稚園との違いの話で、10数年前になりますが、自分の子ども2人は私立幼稚園に通園していました。子どもたちは、公立幼稚園、私立幼稚園、保育所からそれぞれ小学校に入学するということで、親として心配なところもありましたが、最初は友達の多い、少ないなどはありましたが、2学期以降は皆同じだと感じました。あとは逆に、違う環境から集まった子どもたちをどう指導していくかということで、小学校の負担ができるだけ少ない形で1年生をスタートできたらよいと思いました。大きな違いは感じられなかったというのが正直な感想です。

(委員)中1ギャップは皆さんご存知だと思いますが、文部科学省が小中連携を推奨しています。また幼稚園から小学校へのステップにもギャップがあると思います。その点で公立幼稚園には強みがあり、公立幼稚園を卒園しその地域の小学校に入学することで、幼小連携しやすいと思います。公立幼稚園にしかできない行事などもあると思うので、そうした視点も加えて頑張っていただきたいと思います。

(事務局)ありがとうございます。

(委員長)ありがとうございました。よろしくお願いいたします。




(2)第21号 名張市いじめ防止基本方針(案)の確定について
    第22号 名張市いじめ問題対策連絡協議会条例の制定について(具申)
        第23号 名張市いじめ問題専門委員会条例の制定について(具申)

(事務局説明)

 (委員長)ありがとうございました。パブリックコメントに関しましては、パブリックコメントを元に素案を修正するものはなかったということでよろしいですか。

 (事務局)はい、そうでございます。

 (委員長)EQとはどういう内容か説明していただいていいですか。

 (事務局)Eはエモーショナル、Qはクオリティの略です。情動的な質、いわゆるIQ、インテリジェンスクオリティと一対となる用語です。

 (委員長)学校でEQを訓練するということがあるのですか。

 (事務局)道徳の時間や日常的に色々な時間に実施している部分です。

 (委員長)実施しているのですね。

 (事務局)実施しています。

 (事務局)EQとは簡単に言いますと、「心の知能指数」と言われておりまして、情動いわゆる心の動きです。思いやりをもつことや、人の事を考えて行動すること、いわゆる道徳的な心情を養うということです。教師からの働きかけだけでなく、子ども同士で気遣いあったり、年上の子が下の子の面倒をみるなど、色々なプログラムに基づいて取組をしている学校もあります。名張市としては、道徳や人権学習、色々な教科領域の中で、様々な行事を通じて子どもの育成を広く捉えさせていただいておりますので、限定的なEQという言葉は使わないで表記をさせていただいています。

 (委員長)特に項目や文言を訂正した部分についてはいかがですか。

 (事務局)先ほどご説明申し上げました条例の案文に関して、9ページのいじめ問題専門委員会の役割を、条例案の目的、所掌事務と整合を図りました。それから8ページの下の連絡協議会の目的も条例の表記との整合を図りました。

 (委員長)それ以外については素案のままということですね。

 (事務局)はい。

 (委員長)わかりました。皆様から何かご質問がありましたらお願いをいたします。

 (委員)2つ教えてください。1つはこのパブリックコメントをいただいた4名は、教育関係者ですか市民の方ですか。もう1つは、名張市いじめ問題対策連絡協議会委員の委嘱任命は市長です。名張市いじめ問題専門委員会は、教育委員会が任命ですね。重大事案があった場合、最初に名張市いじめ問題対策連絡協議会が対応するのですか。

 (事務局)いじめ問題対策連絡協議会は、市に関係する色々な機関や組織がいじめを未然に防止していくための協議会として、現状を伝え防止していくために、それぞれの立場から意見を出し合っていただく機関でございます。市としていじめ防止の大きな方向を考えていくための機関、組織でございます。いじめ問題専門委員会は、教育委員会の附属機関として、第一義的に機能していく機関とご理解いただきたいと考えております。

 (委員)重大事案が生じた場合、最初に教育委員会で対応した後、異議があったりすると、市長が招集する会議があると思いますが、それとは別ですか。

 (事務局)はい、別です。

 (事務局)重大事態が発生すると、学校や教育委員会が対応しますが、まずは専門委員会が調査をします。市長に結果を報告する必要があり、再調査の必要があると市長が認めた場合、再調査機関で再調査してもらうことになります。

 (委員長)資料にある組織図に基づいて、詳しく説明してください。

 (事務局)学校がいじめを確認すると、学校のいじめ防止対策委員会が動きます。同時に教育委員会にも報告がございます。重大事態の場合は、教育委員会は市長に報告をし、事実調査を名張市いじめ問題専門委員会に委ねます。教育委員会の附属機関がこの専門委員会ですから、教育委員会と専門委員会が、学校と一体になって調査をしていきます。学校も調査をして、報告を上げますが、専門委員会がアンケート調査や、聴き取り等をしていきます。第三者である専門委員会が入ることで、教育委員会単独での調査が問題視されていたことにも対応していけると考えています。調査結果を教育委員会、市長に報告するという流れです。

 (委員)わかりました。

 (事務局)それからパブリックコメントを出された方の構成を教えてください。

 (事務局)教育関係者といえるのか分かりませんが、団体役員の方が1名、それから保護者2名と一般市民1名という構成です。

 (委員)パブリックコメントの記載順に意味がありますか。

 (事務局)順番にいただいた意見を並べさせていただいた形です。

 (委員長)パブリックコメントに対する回答は、既にそれぞれの方にしたり、公表していただいたりしていますか。

 (事務局)今後、ホームページに掲載する形になります。個別の回答は行わないことになっています。

 (委員)EQについて詳しく教えてください。どのような情動学習と訓練を行って成功されたのかなどが分かれば教えてください。

 (事務局)研究成果もあり、外国でも実施されているというご意見です。

 (委員)昨年度の調査によると、微妙な表情の変化がわからない子どもが増えているそうです。「笑っている・困っている・嫌がっている」映像を見せて、どういう感情だと思うかと質問したところ、理解できない子どもが増えています。アスペルガー症候群や高機能自閉症の方は、表情の読み取りが難しいと言われていますが、定型発達者に同じ調査をしてもわからなくなっているということです。小さい頃から、微妙な口の動きやしぐさで人の気持ちの読み取りができるような訓練などがあればと思います。「いじめ」と「からかい」との境目がわからなくて、学校の先生方が判断に悩まれるところだと思いますが、子ども自身がそのことをわかっていない可能性があるということもあるのではないかと思います。コミュニケーション、対人関係をもつ機会が少なくなっていることから、人の表情を読み取れない子どもが増えているのではないかと思います。そのような点でEQが成功しているのでしたら、すごくいいなと思ったのですが。

 (委員長)調査をしていくという形で、なかなかそれを授業で取り組んでいくことは難しいでしょうね。

 (事務局)参考図書としてダニエル・ゴーマン著の「EQこころの知能指数」を挙げておられます。そうしたところから、こうした事例があると紹介いただいていると思います。

 (委員)わかりました。ありがとうございます。

 (委員長)パブリックコメントの2ページ目に「過去に問題が発生していても」というコメントがあり、「過去のケース等を踏まえ」という回答になっていますが、これについてはどうでしょう。最終的に悲劇につながるような問題事案については、名張市では今までにはなかったかと記憶していますが、そうしたところを踏まえて、このような回答でいいのかと思いますがどうでしょうか。

 (事務局)過去の対応の中でも、学校の初動が遅かった、いじめと認識するのが遅れたということもございます。すべてが大きな事態に陥っているわけではなく、これまでの取組によって改善されてはきているものの、ここでは「過去のケース等を踏まえて」という表現にさせていただいたということです。

 (委員長)市長部局が中心になる子どもの権利救済委員会との関係は、どのような形になりますか。対象の保護者が救済委員会へ先に申し出された場合は、どういう対応をしていくものと考えていただいていますか。

 (事務局)そのことに関しましては、子どもの権利救済委員会を所掌いただいております子ども部と普段から連携し、情報共有している状況があり、事実確認等を進める際には、学校に戻していかなくてはいけない状況になってまいります。状況把握をした段階で教育委員会が主体的に関わりを持つことで、学校の組織が機能すれば、保護者の方も先に救済委員会へ申し立てていくことはないであろうと考えています。

 (委員長)申し立てていくことはないであろうと。

 (事務局)子どもの権利救済委員会への申し立ての窓口は、子ども相談員になります。子ども相談員との相談を経て申し立てがなされることになりますが、その際にも相談員と学校教育室の担当者とが常に情報共有をしていきます。学校や教育委員会の組織の動向などを保護者に伝え、学校の調査、教育委員会の調査の結果をみてからアクションを起こすなど上手く連携をとる中で、整理をしていきたいと考えています。ただ、強い申し立てがあった場合は、最終は権利救済委員会に持っていかざるを得ないですが、そうならないように整理をしていきたいと考えています。

 (委員長)子ども相談員は児童相談所の窓口ということですか。

 (事務局)名張市の子ども相談室の所管です。総合福祉センターふれあいにあります。

 (委員長)その方は、いじめ問題対策連絡協議会のメンバーですか。

 (事務局)子ども部の代表として、別にメンバーを選出いただくことを考えています。
相談員と私どもは相談機関連絡会議というものを毎月1回開催していまして、定期的に情報共有をしており、その会議以外でも日常的に連携を取らせていただいています。今のまま連携を取らせていただいたら、スムーズに行くのではないかと思っております。

(委員長)同じ案件で色々な組織で対応していると、対応にずれが生じて、さらに問題が広がることもあるかと思いますので。

(委員)名張市の子ども相談員が、名張市の子どもの権利救済委員会に繋いでいくという話でしたか。

(事務局)訴えの窓口となります。

(委員)仮に子どもの権利救済委員会に行ってほしくないと考えている場合、子ども相談員に水際で止めてほしいという気持ちがあるとすれば、子ども相談員は板挟みでやりにくいのではないかと思います。子ども相談員が繋げるべきケースだと判断された場合、個人を責めることなく全面的に信頼して対応してほしいと思います。

(事務局)相談員さんだけに判断が委ねられるとなると、大変だと思います。

(委員)繋いでほしくないという雰囲気があっても、このケースは繋ぐべきだと判断された場合はそれを信じ、尊重し対応しないといけないと思います。

(事務局)相談員だけではなく、子ども部、教育委員会と全体が連携した中で、事実を伝え、共有させていただきながら対応することになります。個人が責任を負わないといけないような状態になっては大変だと思います。

(委員)調整の中で、権利救済委員会に話を繋いでおいたほうがいいケースでも、結果的に繋がないという判断になる場合もあるのかなと思います。非常に難しい問題だと思います。保護者が直接権利救済委員会に行ってくれるのが一番よいと思いますが、そこに市がワンクッション入るというのは、とても大変だと思ったりもするので、対応方針をきっちり決めてから、動きを考える必要があると思います。

(委員)基本方針の内容はよく練られていると思います。もしも事例が出た場合には、いじめる側といじめられた側のそれぞれをケアしていくということは理解できますが、ケアに対して、終わりを決めにくいと思いますが、どこまでを見通してこの基本方針を立てているのか教えていただきたいです。

(事務局)言葉では表現が難しいですが、「いじめの解消」ということについては、県ともかなり協議をしました。県がある一定の基準のようなものを持っています。何をもってというのは非常に難しいのですが、本人や周りの教師、保護者が、「もうこれは大丈夫だ」と捉える、教育相談をし、子どもの話を聞く中での教師の判断や、帰宅後の子どもの声等による保護者の判断などを踏まえて解消とするという捉え方です。
学校は、いじめ事案の報告が上がってきたらそれに対応をして、解消すれば再度報告してもらうという形に変えてきています。解消するまで1学期間、または1年かかる場合もあるでしょうし、すぐに解消する場合もあります。対象によって、解消か、継続支援中か、取組中かの報告をもらい、まずは第1次報告、そして解消した時点で第2次報告、経過も踏まえて報告をいただくような形で、事案の解消に向けて学校で取り組んでいくことが大事であると捉えて、動いていただいています。

(委員)難しい問題だと思います。例えば、幼稚園で何か確執があり、別の小学校に進級し、離れたからいじめ解消となったものの、また同じ中学校に進級した段階でいじめが再発するというケースも考えられると思います。そうした点も踏まえて、この基本方針を出していただいているのかどうか教えてください。

(事務局)当然ながら保幼小、小中といった相互の情報連携は欠かせないものになってくると思います。ご指摘いただいた点を踏まえて、未然防止に主眼を置いての取組をしていく必要があると考えておりまして、いじめの防止等という言葉の中には、未然防止、早期発見、早期、迅速な対処を行っていくことを想定しています。やはり未然防止が何よりも大事であると思います。

(委員)先ほどのお話しの通り、いじめの解消の定義はとても難しいものだと思います。心の問題は外側から見えないし、アップダウンしていくもので、いじめを受けている子ども自身、同じような出来事が起こっていても、はねのける力がある子とない子があると思います。私はいじめの解消の指標を具体的につくっておいて、例えば子どもが学校に通学できている、ご飯が食べられている、夜眠れている、成績が落ちていない等、具体的に外側から見える指標をある程度つくっておく必要があるのではないかと思います。
心の問題に触れると悩み深い子は小中高と悩み、本当に小さな事でも学校に行けなくなったり、心が病んでしまうことがあります。それはいじめによるものと判断しがちですが、それだけではなくて、具体的に、これだけは生徒としてできていればいいだろうという項目を作成して、その項目がOKとなれば一応は解消という判断で、さらにメンタルケアができればいいと思います。その子の話を聞く時間を学校で持てるか、家に引きこもっていないか等、項目を設定しておいたほうが分かりやすく、説明しやすいのではないかと思います。一人にならず友達と話しているか、お昼を仲間と食べているかとか、移動教室の際などに一人になっていないか等、学校で状況は個々に違うとは思いますが、具体的に目標や指標を作成しておくほうがいいと思います。

(委員長)指標をつくることはいいと思います。個々のケースにより違うとは思いますが、そのあたりも加味しながら検討していただけたらと思います。

(委員)外見はいい状態と思っていても、心の中までは分からないから判断が難しいですね。

(委員)食事がとれて、睡眠がとれていればまず第一段階はOKだと思います。体をつくっていかないと、心も弱ると思います。食事をとり、睡眠をとり、規則正しい生活ができることが1つ大きな指標だと思います。メンタルだけでなく、体をつくっていく時期でもありますので、心が弱っているときには、体に助けてもらい、体が弱っているときには心に助けてもらうということが必要だと私は考えています。心と体、両方のバランスが必要であると思います。

(委員長)いじめ等があった場合、幼保小中と連携して、絶対解消できたとは思わず、担任の先生には何年前であっても、その事実を常に認識していただき、その子の行動を見守っていただくことが必要なのだと思います。そのことまでを基本方針の中に取り入れることは少し難しいかと思いますが、この素案が出来たときにもお伝えしましたが、この基本方針ではいじめが起こってから対応する内容が取り上げられていますが、未然防止、早期発見していただくのが第一だと思いますので、そのあたりをお願いしたいと思います。あといかがでしょうか。

(事務局)議案第22号、23号につきましては、条例案でございますので、今度の12月定例会に提案するということで、今後の予定としましては、今週行われます主管室長会議、それから来週の庁議に付議をさせていただき、11月11日に予定をされております教育民生委員会にこの件をご提案させていただきたいと考えております。また、12月議会に提案をさせていただきますと、議会中の教育民生委員会でも審議される形になります。
それともう1点、先ほどからお話が出ております市長の再調査機関として、子どもの権利救済委員会を活用させていただくということで、これは担当部、子ども部との調整はできておりまして、子ども条例の一部改正が必要となっております。これは教育委員会管轄の内容ではないため、本日は議案としては挙げておりませんが、今後子ども部で法律に関わる附属機関であるという位置づけの元で、子ども条例に1項目追加していただいて、12月議会ではこの2件の条例制定と1件の条例改正という形で提案をさせていただく予定をしております。

(委員長)ありがとうございます。あとはよろしいですか。最終的には12月議会で議決されて方針として成案ということですね。

(事務局)基本方針につきましては、基本的には11日に議会に報告し、お認めをいただくことになると思います。あとはこの方針に沿って、条例を12月定例会にお諮りしていくことになると思います。

(委員)記載していただいているので構わないと思いますが、重大事態への対処で「相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている場合、不登校の定義を踏まえ、年間30日を目安とします」という記載は問題ないですか。「病気や経済的な場合を除く」等の記載は不要ですか。

(事務局)国の方針を参酌している部分ですので、不登校の定義としての長期欠席者ということです。ただ何をもって不登校とするかということですが。

(委員)文部科学省は「経済的なことと病気を除く」と定義しています。「不登校の定義を踏まえ」だから、プラスアルファのイメージがありますので、「不登校の定義により」と表現するほうがいいかもしれません。少し検討してください。

(委員長)不登校の定義が、名張市の内容は文部科学省の表現内容と同一ではないということですか。

(委員)そうです。国の方針では、とても長い文章で定義しています。「不登校の定義(文科省)により」と記載すればいいのではないかと思います。

(事務局)ありがとうございます。

(教育長)「30日の欠席」という数字が全てではないです。いじめと思われることが原因で連続して欠席ということを表現する必要があり、一般の方が読んだ時には、たくさん欠席したら全部重大問題として捉えられる可能性があります。学校でも意思統一、確認をしておく必要があります。いじめと断言できなくても、いじめが原因と考えられるような形の中で、連続して欠席という表現がいいのではないかと思います。何でもかんでもということではないと思います。

(委員)不登校にもタイプが7つほどあります。いじめだけではなく、先生と合わない、無気力、意図的なものなどいろいろあるので、「いじめを原因として、児童生徒が一定期間連続して欠席」という表現でもいいですね。検討していただけますか。

(事務局)わかるようにします。

(教育長)国の基本方針の表現によるかもしれませんが、「いじめられた児童生徒が自殺した場合、」という表現など、「自殺」ということを軽々しく表記している感じがします。自殺があって当たり前という印象がなくもないです。「万が一いじめられた児童生徒が自殺という事態に陥った場合」などのように、「万が一」「万一」と記載するべきだと思います。情報発信、報道対応についての文言にも、「なお、亡くなった児童生徒の尊厳も」と記載されていますが、「万一」を付け加えるべきだと思います。再度、国、県の表現を確認してください。

(事務局)わかりました。

(教育長)最悪の事態が起こらないように、いじめ防止の基本方針があるわけですから。

(委員)「最悪の場合、いじめられた児童生徒の自殺という事態に陥った場合」と表現すると少しやさしいですね。自分の子どもがそうなったときには、耐えられない文言ですね。

(教育長)自殺が当然のこととして起こってくる前提で話をしているというのは、どうかと思います。気持ちの問題かとも思いますが、国、県が統一しているのであれば、名張市だけがあえて書く必要もないかと考えますが。

(委員長)もう1度見直して、もし文言的に何かあれば、今日、明日では修正は大丈夫ですか。あまり時間はないかと思いますが。

(事務局)今日、明日であれば、ご意見があればまた教えてください。




2.その他

平成26年度全国学力学習状況調査の結果、分析と今後の取組について
(事務局説明)

(委員長)ありがとうございます。はい、どうぞ。

(教育長)今担当から説明がありましたが、教育委員会協議会にお諮りした内容と大きく変わったところは、保護者宛ての文書の中に具体的に数字を表示していたところを、ホームページの情報と同じ形式にさせていただいたということです。新聞紙上でも各市町の状況も報道されていますが、基本的に具体的な数字を挙げるところは少ないです。報道機関からの問い合わせ等もあって、県の平均から何ポイント高い、低いということを示しているところもあるようです。本日をもって、名張市としても全国学調の調査結果の報告を公表させてもらうということになりました。今日は学校は振替休業日のところもありますが、この文書と各学校が作成した学校ごとの文書とを同時に保護者に配布します。また報道機関に資料提供をしますから、明日の新聞に記事が掲載されると思います。2重丸、1重丸、三角の表示は、報道機関から具体的に何を意味するのかと質問されることが予想される部分ですが、ある程度具体的な幅を示してご説明しようと考えています。
それからもう1つ、発表する前に三重県教育委員会にも、今日発表するということを、担当者に連絡をお願いします。あとの分析等の細かいホームページに載せる部分は、委員さんからご提案いただいたことも参考にし、変更させていただいたところです。
23ページの今後の取組の中で、「各学校は子どもたちにとって、楽しい学校、わかる授業の創造を目指し、一丸となって教育実践を進めていきます。」、「教育委員会としては、教育環境、教育条件の整備に全力で取り組みを支援していきます。」このような文言を入れました。学校、校長会等で単に「学校でしっかり頑張れ」と言っているだけでは、教育委員会は何を支援するのかということにもなりますので、現場の教職員の支援として、小学校数校に学力向上指導員を12月から3月まで新たに試行配置しようと考えています。先日、学校長の中間面談で、各学校の取組や今後の方針を聞かせてもらいましたが、厳しい状況があります。学習サポーターという位置づけでは中途半端な形になり、授業がうまく成立しないという状況もあるので、学力向上という意味での明確な位置づけをした上で、教員の免許を持っているOBの方に非常勤で入っていただきます。11月の校長会で話をして、各学校の配置要望を聞かせてもらうとともに、保護者とも十分に協議をしてもらって、保護者の了解、納得の上で、12月中のできるところからスタートをしていきます。それが試行ですので、3月まで実施し、成果が出て、現場からもぜひ継続してほしいということがあれば、市としての配置につなげていきたいと考えています。全てではございませんが、小学校の成績が芳しくない、ここ数年下降気味ということの要因は、1番には「授業が落ち着いてできていない」ということです。各学級で1人、2人に個別指導的なことをする必要もあるのではないかということもあって、そうすると指導になってくるので、教員免許状を持っている教員のOB等を任用していくということにしたいと考えています。教育委員会として、新たな教育条件の整備のためにやっていこうということですが、何かご意見ありましたらお願いします。

(委員長)ありがとうございます。小学校6校で、各校で週10時間できればいいということですか。

(教育長)1人週19時間、3人分の予算ですが、多くの学校からの希望があれば、1校あたりの時間数を少なくしての対応も必要になってきます。人の確保も必要となります。

(委員長)今回、小学校では6年生に対しての学力調査でしたが、学校の要望に応じての対応ですか。

(教育長)名張市は6年生の結果だけを重視するのではなく、日頃の授業が大事で普段から色々な取組を落ち着いてきちんとやっていくということです。毎時間の目当てを正確に確認し、振り返りながら授業の中でやっていくことを徹底する、これは学校の中での取組ですが、人の配置は学校ではできませんので、教育委員会はそういう形の支援をしていくということです。学校からは、このような人的配置はありがたいと聞いています。

(委員)名張市は放課後学級を行っていますか。

(教育長)学校によって、補充学習的なことをしている学校は若干ありますし、夏休み中も補充学習をしている学校もあります。名張市教育委員会として強制して、積極的に働きかけているということはありません。

(委員)なかなか人材確保も難しいのではないですか。

(教育長)現時点でも教員のOBの方には、わずかですがボランティアで2時間、3時間対応していただいています。校長先生もボランティアで週1回来ていただくのも申し訳ないのでというところもあり、時間を増やしていけたらと考えています。

(委員)有給になるということですか。

(教育長)そうです。学習サポーターと同じ単価ですが、学習サポーターという名称は変えようと思います。目的を明確に、学校も我々も学力向上のために人を配置しているということを明確にしたいと思います。決して単に全国学力調査のスコアを上げることだけでなく、大事なことは1人1人の子どもがよくわかる授業をする、周りも落ち着いて授業できるという環境を整えていくことによって、本当に必要な学力を身に付けさせるための施策という方向です。

(委員)近畿大学の学生は、近所の中学校に学習サポーターに入っています。現場で色々教えてもらって、学生も勉強になっています。

(教育長)名張市でもやっていて、若干は学生サポーターに入ってもらっています。普段学生は単位取得のために忙しいですが、2月くらいに授業も終わり、その時に集中して来てくれる学生もありますし、毎週わずかでも来てくれる学生もいます。その募集に学校を回っています。

(委員)スクールインターンシップとか、スクールボランティアで、年に何回か学生を集めて紹介をしています。名張から通学する学生が近畿大学に結構いますが、近畿大学にも案内されていますか。

(事務局)今は近畿大学には行かせてもらっておりません。

(委員)スクールボランティアは単位がもらえるので、学生は喜んでいました。案内させていただきますので、是非来てください。

(教育長)名張市の場合は距離に関係なくスクールボランティアに対しては、千円の手当がでます。学校は本当に喜んでいます。先生方もだんだん高齢化していますので、授業よりも業間などに子ども達と一緒に遊んでもらえるとありがたいということです。

(委員)教員を目指して教職課程をとっている生徒は真面目で、教員に真剣になりたいと考えています。現場を見たいし、行きたいと思っているので、大変喜びます。よろしくお願いします。

(委員長)学力向上指導員という形で、OBの先生が入ってくださって指導していただくと、保護者の方もやっぱり安心すると思います。

(教育長)目に見える形で現場を支援したいと考え、そのような対応としています。

(委員)先日テレビで見ましたが、財務省は35人学級をなくし、40人学級にするということで、文部科学省が困惑しているとありました。今の説明のように一生懸命に進めていることと逆行していると思いますが。

(教育長)私もテレビで見ましたし、新聞にも掲載された内容です。文部科学省としては非常に辛いことですが、財務省は小1の35人も40人に戻すという方針です。不登校にしろ、いじめにしろ、35人学級にしてからでも増えているではないかということのようですが、そうなると子育てや教育を重視していかなくてはいけない現状に逆行している気がします。

(委員)そうなる前に県や国に働きかけてください。よろしくお願いします。

(教育長)このような形で進めさせていただいてよろしいか。

(委員長)よろしくお願いします。では、以上をもちまして、第8回の臨時教育委員会を終わらせていただきます。 



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