火災時の対応について
更新日:2020年4月22日
火災を発見したら
まわりに知らせる事が大事
火災を見つけたときは、まず必要なことに通報・初期消火・避難がありますが、これらの優先順位は火災によって違います。
例)1人でいるときに火災になったら。
- 初期消火ができると判断した場合 初期消火➡119番通報
- 初期消火ができないと判断した場合 すぐに避難➡119番通報
注:119番通報をする場合は、いずれにしても自分自身の安全を確保してから119番通報をしてください。
また、携帯電話からも119番通報ができますので避難をする場合は屋外に出てから通報してください。
詳しくは、関連リンク「119番通報要領」をご覧ください。
しかし、どのような場合でも、とにかく火災になったときは、まわりの人に知らせることが第一です。
自分1人で何とかしようとしたり、隣近所にしられたくないと思うのは大きな間違いです。
とにかく声をだす。
大声を出して、家族や近隣の人に、火災を知らせます。 恐怖で声が出ない場合は、なべややかんを叩いて大きな音をだしてください。
火災に気づいて人が集まってくれば
119番通報も初期消火も、その人たちと協力できる。
消火器や水バケツを持ちよって、早期に消火できる。
というような、メリットもあります。
また自分1人では、あわててしまっても、協力者が適切な判断をしてくれる場合もあるのです。
消火する時は
天井に火が届くまでは消火ができます。
初期消火の限界は、一般的に天井に火がとどくまでといわれています。
わずか1から2分の間ですが、この間に火災を食い止めることができます。
初期消火ができないと判断したら、無理をしないですぐに避難をしてください。
消火器の使い方
ホースのあるもの
- 黄色の安全ピンを上に引き抜く
- ホースの先のノズルを燃えているものに向ける
- 上下のレバーを握る
ホースのないもの
- 黄色の安全ピンを上に引き抜く
- ノズルを燃えているものに向ける
- 上下のレバーを握る
- 家庭に多く普及している消火器は粉末消火器で、対応火災は普通火災 油火災 電気火災ですのでほとんどの火災に対応しています。
- 粉末消火器の放射時間は概ね12から15秒程度で、放射距離は3から5メートルぐらいです。
- 消火器を使用する際は、炎から4から5メートルぐらいの安全な位置から放射し始め、除々に近づき炎の根元をねらいます。
放射は、ほうきで塵を掃く要領で炎を追い込むようにします。 - 粉末消火器の消火薬剤は、白い粉が大量に放射されます。
室内で使用する場合は、白い粉におおわれ視界が悪くなり、出入り口がわからなくなるので必ず出入り口を背にして放射してください。
また、屋外で使用する場合は、風上から放射してください。 - まちの防災訓練などに参加して、消火器の使い方を実際に体験してみましょう。
消火器に関する注意点
保管場所
火を使う場所の近くが適当ですが、ガスコンロのすぐ脇に置くと実際の火事で火勢の強い場合に手が届かない。
粉末消火剤は湿気で固まったり、また消火器の容器が腐食するおそれがあるので、湿気を避け、 直射日光を受けない目立つ場所が最適です。
消火器の寿命
消火器の寿命は、保管方法にもよりますが、新品購入から5年で消火薬剤の詰替え、 10年で本体購入が望ましいです。
また、一般家庭に点検義務はありませんが、容器に傷や錆、変形などがある場合は、消火器の使用時の高圧ガスで破裂して、
大怪我や死亡事故につながる場合がありますので、絶対に使用しないで、 そのまま廃棄を勧めます。
消火器の廃棄
消火器の内部には高圧ガスが封入されていますので、一般の不燃ゴミとして廃棄できないので、 不要になった消火器の廃棄については、
専門業者に依頼してください。
たとえば購入した店や製造メーカー その他電話帳の消防設備のページに記載されているお店等に相談してみてください。(有料になります)
悪質な訪問販売
一般家庭での消火器の設置は、法律上義務ではありませんが、「消火器の設置が義務になりました。」
等と 言って消防職員や点検業者を装い、高額な消火器を販売する悪質な業者が横行しています。
消防職員が消火器を販売する事はありませんし、特定の販売業者に許可や認可をすることはありませんのでご注意ください。
クーリングオフ制度
消火器はクーリングオフの対象商品となっています。(会社、事業所等は対象外)
しかし悪質な訪問販売では契約書や領収書に会社名や住所、電話番号が記載されていないことが多く、
業者を特定することができなければクーリングオフをすることは不可能となります。
最低でも業者名、住所、代表者名、電話番号等の確認が必要です。
クーリングオフに関するお問合せは三重県消費者生活センターへお問合せください。
電話番号:059-228-2212
消火方法の例
てんぷら油
強化液の消火器やスプレータイプのてんぷら油火災用の消火用具が有効です。
粉末消火器の場合、なべの直近で放射すると、中の油が飛び散るので離れたところから放射するか、壁などに当てて勢いを弱めてから消火します。
- 水をかけて消火しようとすると、炎が急激に大きくなりやけどをする危険性があります。絶対に水をかけないでください。
炎が小さく油面上をちらちら動き回っている状態であれば、あわてずにコンロの火を止め、なべ口全体をかるくしぼった濡れタオル等で覆い空気を遮断します。
ただし、すぐにタオルを取り去ると再び発火しますので、更に濡れタオルを数枚なべ口に覆い油温が十分さがるのを待ちます。 ガスの元栓を締めることも忘れないでください。
ストーブ
消火器がないときは濡れシーツで覆い、さらに水をかけて消火します。
完全に火がきえるまでは、シーツをめくらないこと。
カーテン
引きちぎってから消火する。 炎が上に燃え広がるのを防ぎます。
ふすま
蹴り倒してから消火する。 炎が上に燃え広がるのを防ぎます。
ふとん
粉末消火器で消火をすると、表面の炎は消すことができますが、ふとんの中に残り火があるので、必ず水で浸し再燃を防ぎます。
衣服に火がついたら
地面に横になって、転がるようにして消します。 立ったままだと勢いよく上に燃え広がり、全身やけどになってしまいます。
上記のいずれも、基本的には消火器を使って消火します。消火器がなく、やむを得ず濡れシート等を使う場合にはやけどに十分注意してください。
避難をするには
身の安全を第一に
初期消火ができなかったら、無理をしないですぐに避難してください。避難のタイミングを逃すと命にかかわることにもなりかねません。
安全に避難するために
- 避難するときは、延焼を防ぐため、燃えている部屋のドアや窓を閉め、空気を遮断する。
- 就寝する場所は、避難しやすい場所で、2つ以上の避難口をきめておいてください。
- 炎の中は一気に走りぬける。できれば頭から水をかぶり、濡れたシーツで体全体を覆い走り抜けると効果的です。
- 一度避難したら、絶対に家の中に戻らないようにしてください。
- 服装や持ち物にこだわらず、できるだけ早く屋外へ避難してください。
- 高齢者や身体の不自由な方は、逃げるのが遅れがちです。避難の際には、優先的に避難させましょう。
寝たきりの人は、毛布や布団に乗せたまま避難させます。
火よりこわい煙
建物火災で死に至った原因を見てみると、やけどによる死者より、一酸化炭素中毒 窒息による死者の方が多くなっています。
煙は天井から溜まっていきます。一刻も早く煙から逃れることが大切です。
煙から身を守るために
煙の中を逃げるときは、濡れたハンカチやタオルを鼻と口に当てます。
できるだけ低い姿勢で、床スレスレのところに残っている空気を吸うようにします。
煙は階段などの縦方向に一気に広がっていきます。
火災の発生をいち早く知り、火災から大切な生命を守るために、みなさんの住宅にも住宅用火災警報器を設置しましょう。
住宅用火災警報器については関連リンクをご覧ください。