おきつもの名張 今と昔
更新日:2021年11月29日
本の概要
市制50周年を記念して、名張の1万2千年を自然・歴史・暮らしで学ぶガイドブック。
確かな資料でまとめた内容を85項目の読み切りで楽しめる手軽な一冊にしました。
- 書籍名:『おきつもの名張 今と昔 ―市制五十周年記念―』
- 規 格:B5判 縦型 一部カラー ページ数 209ページ
- 価 格:800円(非課税) (在庫が無くなりました)
名張市立図書館、三重県立図書館にて、閲覧することができます。
表紙の解説
-
おきつもの名張 今と昔
名張市には、名張川をはじめ宇陀川、青蓮寺川、滝川、小波田川、シャックリ(シャクリ)川等多くの川が流れており、また、新田用水や名張地区の城下川(簗瀬水路)、平尾用水などが張り巡らされています。
古来より名張の人たちは、川とともに数々の歴史を刻み、そして、生活用水・農業用水・交通・産業として恩恵を受け、時には水害などの被害をこうむりながら、水と暮らしてきました。また、景勝地としての赤目四十八滝・香落渓・青蓮寺、比奈知の2つのダム湖を抱え、まさに名張は「水のまち」と言えるでしょう。
このようなことから、表紙のテーマを「水」とし、香落渓をバックに4枚の写真を配置しました。
錦絵(左上):江戸中期に2代目広重によって描かれた浮世絵です。
名張城下町地図(左下):江戸中期に作成された絵図で、堀や城下川が描かれています。
観瀑図誌(右上):江戸後期に鎌田梁州著による赤目四十八滝を紹介した紀行文です。
鮎漁鵜飼之図(右下):明治初期の瀬古口付近での鵜飼漁の様子が描かれています。
古来より名張の人たちは、川とともに数々の歴史を刻み、そして、生活用水・農業用水・交通・産業として恩恵を受け、時には水害などの被害をこうむりながら、水と暮らしてきました。また、景勝地としての赤目四十八滝・香落渓・青蓮寺、比奈知の2つのダム湖を抱え、まさに名張は「水のまち」と言えるでしょう。
このようなことから、表紙のテーマを「水」とし、香落渓をバックに4枚の写真を配置しました。
錦絵(左上):江戸中期に2代目広重によって描かれた浮世絵です。
名張城下町地図(左下):江戸中期に作成された絵図で、堀や城下川が描かれています。
観瀑図誌(右上):江戸後期に鎌田梁州著による赤目四十八滝を紹介した紀行文です。
鮎漁鵜飼之図(右下):明治初期の瀬古口付近での鵜飼漁の様子が描かれています。
本の内容
1.豊かな自然にいだかれて
- 名張の地形 ―土地の姿とそのでき方―
- 名張の地質 ―土地の構成とそのなりたち―
- 名張の気候 ―気象観測の歴史と気候の現状―
- 名張の植生 ―照葉樹林帯で植物の宝庫―
- 名張の動物 ―市南部は動物の宝庫―
- 赤目の渓谷 ―歴史と自然美の織りなす渓谷―
- 香落渓 ―柱状節理の峡谷、関西の耶馬溪―
- 歴史を語る植物 ―名木・巨樹―
- コツブガヤ・イチイガシ・カヤノキ ―郷土出身学者の偉業と社寺の遺産―
- ヒダリマキガヤ・シダレザクラ・ノハナショウブ ―後世に残したいふるさとの植物―
- オオサンショウウオ ―特別天然記念物・名張市地域指定―
2.悠久の時をふりかえって
- 名張の縄文時代 ―朱をめぐる交易―
- 名張の弥生時代 ―東西文化の交流する名張の弥生文化―
- 名張の古墳時代 ―発展する集落と前方後円墳の築造―
- 名張の横河 ―名張川は古代首都圏の東限―
- 壬申の乱と名張 ―戦いの向背を卜した関門―
- 古代地方行政区画と名張 ―整備された小さな行政組織―
- 名張の古代氏族 ―名張に生きた在地集団―
- 夏見廃寺 ―大来皇女創建のロマンを秘めて―
- 鴻之巣遺跡 ―古代氏族・夏身氏の居館跡―
- 隠の山を今日か越ゆらむ ―持統天皇の行幸と万葉歌―
- 伊勢神宮領 ―広大な多良牟六箇山―
- 東大寺領板蠅杣 ―四至の拡大と荘園への道―
- 薦生の牧 ―東大寺の進出のもとで―
- 名張の式内社 ―ウナネ神とナヰの神―
- 赤目滝(黄滝)と延寿院(黄竜山) ―秘境の霊場から観光の景勝地へ―
- 石母田正著『中世的世界の形成』 ―戦後の日本中世史研究の出発点―
- 東大寺文書 ―歴史を語る古文書の伝来―
- 東大寺領伊賀国黒田本荘の成立 ―『中世的世界の形成』の舞台―
- 黒田荘の確立 ―東大寺と大領主藤原実遠、源俊方の武士団―
- 黒田悪党と荘民 ―聞き届けられない百姓の歎き―
- 大江一族 ―中世名張の開拓者―
- 悪党交名と縁者交名 ―名張武士団のネットワーク―
- 古代・中世の寺社 ―名張に集う神と仏―
- 名張の仏像 ―謎に包まれた弥勒寺の優品―
- お水取りの松明 ―聖玄寄進の一ノ井松明田―
- 宗性と名張 ―忘れられた東大寺の矢川別所―
- 南北朝の動乱と名張 ―石灯籠は語る―
- 観阿弥の里 ―伊賀国小波田をめぐって―
- 名張の中世城館 ―戦国時代の名張―
- 戦国時代の伊賀 ―惣国一揆の掟書―
- 天正伊賀の乱 ―惣国一揆の崩壊―
- 筒井・松倉の時代 ―新たなしくみの模索―
- 伊賀国は二五〇歩=一反 ―近世の土地丈量のなぞ―
- 名張藤堂家邸 ―屋敷の下に埋まる名張城―
- 本高と平高 ―津藩の年貢制度―
- 無足人と大庄屋 ―郷士制度と農村支配―
- 名張文化の開花と鎌田梁洲 ―漢文学の季節―
- 伊賀騒動 ―最初で最後の百姓一揆―
- 明治初年の行政区画 ―大小区制から連合戸長役場へ―
- 地誌にみる村のくらし ―明治初年の町と村―
- 大字誕生の町村制 ―明治の大合併―
- 鉄道ブームと企業勃興 ―伊賀鉄道(初代)計画の意義―
- 「郡是」的鉄道 ―伊賀鉄道上野―名張間の建設―
- 地方改良運動 ―消えた村社―
- 名張に伸びる鉄道の明暗 ―参宮急行電鉄と国鉄名松線―
- 昭和の大合併 ―名張市の誕生―
- 伊勢湾台風と名張 ―被害と対策―
- くらしを支えた鉄道 ―近鉄伊賀線西名張―伊賀神戸間の廃止―
- 都市化と地域生活 ―桔梗が丘ニュータウンなどの開発―
- 地域開発の波 ―工場誘致と工業団地―
- 学校教育の普及 ―教育への期待―
- 六・三・三制教育 ―環境整備と新設学校―
- 福祉と施策 ―戦前までの政府の施策と名張―
- 江戸川乱歩生誕地 ―発見されたふるさと―
3.暮らしのかたちと心をたずねて
- 家庭の正月風景 ―「フクマル来い来い」「ドンド」など―
- 名張の新春行事 ―勧請縄・弓・蛤・数珠・ナリバナ―
- 名張の夏祭り ―ギヨンサン・花火・竹羊羹―
- 名張の秋祭り ―「祭り言葉」も新鮮に―
- 名張の獅子舞 ―数多く残る獅子神楽―
- 松明調進行事と東大寺 ―南都と藤堂藩―
- 二〇年に一度のゾウク ―更新される神々の住まい―
- 山の神・水の神・火の神 ―生活のなかの神々―
- 神饌と儀礼食 ―神々と氏子のごちそう―
- 盆行事と両墓制 ―お盆の風習と二種類の墓―
- 川と人とのおつきあい ―鮎のすむ清い流れ―
- 路地と生活 ―「ひやわい」を抜けて・・・―
- 戦時下と人々の暮らし ―B29の墜落―
- 火縄と畚づくり ―「おけらまいり」の必需品―
- 名張のお菓子 ―技と味を伝える―
- 名張の伝統産業 ―風土とともに今に息づく産業―
- 名張ことば ―近畿地方の東端―
- やまんぼさん ―山姥伝承の民話―
- 名張に伝わる天気予知のはなし ―気象と伝承―
- 名張の地名の由来 ―地名に込められた意味―
資料
年表 名張のあゆみ
注:本文は、下記の関連ファイルにあるダイジェスト(PDF)をご覧ください。
PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、左記の「Adobe Acrobat Reader」バナーをクリックして、リンク先から無料ダウンロードしてください。