多様な性について考えよう
更新日:2021年10月4日
多様な性のあり方
そもそも性別とは何でしょう。
性のあり方には、「3つの要素」があります。
性の3つの要素
- 身体の性 生まれながらの、生物学的な性のこと。内・外性器、染色体、遺伝子などによって判断されます。
- 心の性 自分自身が認識している、自分の性別(性自認)のこと。
- 好きになる性 恋愛感情、性的な興味がどの人に向くか。
「身体の性」と「心の性」は一致していて当たり前と思うかもしれません。
しかし、実際には自分の「身体の性」に違和感を感じている人や、同性を好きな人、性別にこだわらない人など性のあり方は多様です。これらの多様な性を生きる人のことは「セクシャル・マイノリティ(性的少数者)」と呼ばれます。
LGBT
「セクシャル・マイノリティ(性的少数者)」は、「LGBT」という4つの単語の頭文字から作られた言葉で呼ばれることもあります。もちろん、性のあり方は多様であり、この分類のみに限定されるものではありません。
- L(レズビアン) 女性として女性が好き(性自認:女性、好きになる性:女性)
- G(ゲイ) 男性として男性が好き(性自認:男性、好きになる性:男性)
- B(バイセクシャル) 恋愛対象が女性にも男性にも向いている
- T(トランスジェンダー) 「身体の性」と「心の性」が一致しない
「電通ダイバーシティ・ラボ」が全国6万人を対象に行った調査(2018年)によると、8.9%の人がLGBTに該当するという結果でした。このことから、LGBTは身近な存在であると考えられます。また、多くのLGBT当事者は、自らのセクシュアリティを思春期までに自覚していると言われています。
しかし、「男らしく」「女らしく」といった固定的な性別役割分担意識の中で、多くの人が、「自分は認めてもらえない」「自分を受け入れられない」「自分を出せない」など苦しい思いを抱え、周囲の人に打ち明けることができずにいます。
一人ひとり違って当たり前、いろんな性があって当たり前
全ての人が楽しく、幸せに暮らせる社会の実現のために…(名張市人権・同和教育推進協議会 差別事象研究部会報告 2015年度・2016年度研究テーマ「誰もが自分らしく生きるとは~性的マイノリティの現状と課題を通して~」より
1.相談できる環境づくり
カミングアウトできた方のお話を伺うと、「受け入れてくれる」「理解してくれる」人の存在が重要であることが分かります。性の多様性を肯定的にありのまま受け入れる人に対して、当事者は「この人は分かってくれる」という安心感が生まれます。自分がLGBTであることを話せない、相談できない子どもたちが多い中で、いつでも相談できる安心・安全な雰囲気、環境づくりが大切です。
2.差別的な言動を見逃さない
学校や職場、地域の中で、「ホモ」「レズ」「オカマ」などの言葉を使って人をからかったり、傷つけたりしていませんか。また、こうした言葉を使うことを見過ごしていませんか。同調していませんか。
このような差別的な言動に深く傷ついている人があなたの隣にいます。アンテナを高くして考えましょう。
関連リンク
- 法務局「多様な性について考えよう!」(外部サイトにリンクします)
- 三重県「多様な性のあり方について」(外部サイトにリンクします)
- 三重県「みえにじいろ相談~性の多様性に関する相談~」(外部サイトにリンクします)
- よりそいホットライン(悩み事相談。性別や同性愛に関わる悩みについて専用の回線あり)(外部サイトにリンクします)
- NPO法人 LGBTの家族と友人をつなぐ会(外部サイトにリンクします)