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2023年は作家デビュー100年の節目の年!江戸川乱歩生誕の地でまちおこし

更新日:2023年1月20日

日本の探偵小説を創始した作家、江戸川乱歩。処女作「二銭銅貨」が発表されて2023年で100年の節目を迎えます。乱歩は、明治27年、名張の町に誕生。生後まもなく転居したため、乱歩にとって名張は「見知らぬふるさと」であり続けましたが、晩年になってようやく「ふるさと発見」が果たされました。

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名張駅東口の銅像は、生誕の地・名張の新たなシンボルとして、平成25年に名張ロータリークラブによって建立されたものです。

乱歩生誕地碑

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 乱歩の書いた「幻影城」「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」という言葉が刻まれている生誕地碑。除幕式は昭和30年、乱歩夫妻の臨席のもと、盛大に催されました。乱歩は講演会や座談会も行い、香落渓などの観光名所にも足を運んで、名張をあとにしました。翌年発表された随筆「生誕碑除幕式」は、こんな文章で結ばれています。

 「たとえ生誕碑にもせよ、自分の碑の除幕式に列するなんて、あまり例のないことだろうと思うが、名張市というところが、従来中央で多少名を知られたような人を、一人も出していないために、私のようなものでも、珍らしがって取り上げてくれたのだろうと思う。市の企画とか、個人の金持の企画とかいうのでなく、町の人々が、自発的に六十年もごぶさたしていた私に対して、こういう好意を見せて下さったのは、実にありがたいことだと思っている」

【関連リンク】江戸川乱歩(名張市ホームページ)

乱歩朗読劇&まち歩き 名張の奥深さを伝えたい!

ココカランポ実行委員会(古書からすうり) 中田 茂美 さん・俊昭 さん 

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名張のまちを活性化するにはどうすればいいか—。演劇に携わる名張出身の仲間ととともに考え、今なおアニメや漫画、映画、ドラマなどの題材になるなど、その作品は色あせず、全国にファンのいる「江戸川乱歩」に注目。乱歩生誕地、すなわちここから「乱歩」が始まったということで、「ココカランポ」と名付けた催しを始めることにしました。

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初回となる乱歩の朗読劇を2022年11月に開催。演劇や乱歩に興味のある人など、県内外から約60人にお越しいただきました。

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「名張ならではのおもてなし」として、乱歩がいたころの懐かしいまちの雰囲気を感じてもらおうと、会場に選んだのは、町家を活用した榊町集議所。周辺の町家を巡るツアーも同時開催しました。

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 町家の中に入ると参加者から「ワーッ」と声が上がるんですよ。趣のある中庭や屏風絵…。求められているのは、きっと知識なのではなく、驚きやかっこいいなぁという感覚。まさに、エンターテインメント。これは難しいことではなくて、ここに住む私たちが「おもしろい」「興味深い」というものを、愛着やこだわりを持って見せていくことが大切なんじゃないかな。また、乱歩作品に親しんでいるのは若い女性が多いので、誰に向けてどのような企画をするかといったターゲティングも重要だと思います。

 でも、乱歩作品や名張のまちのよさって、なかなか一言で伝えにくいんですよね。想像を膨らませたり、体感したりしてはじめて、その奥深さに気付けるのかも。だから、そんな場をつくっていくことができれば、名張のファンがもっと増えていくはず。それは、私たち自身が、日常をワクワク楽しめるような場にもなっていくと思うのです。

 今後も、演劇を核に、町家ツアーなどのサブコンテンツを趣向を凝らしてやっていきたいですね。将来的には、ミステリー図書館をまちなかにつくることが私たちの夢です。2023年の春には、第2弾となる「ココカランポ」を開催予定。皆さんもぜひご参加ください!

【関連リンク】ココカランポ(ノート)

影絵「乱歩誕生」でおもてなし

はなびし庵(劇団ふたり)  角田 勝 さん  久子 さん

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書院造りの特設舞台で、乱歩の誕生と成長の様子、世の中の移り変わり、そして江戸川乱歩として大成するまでのいきさつを影絵で紹介しています。ほかにも、赤目四十八滝や忍者、初瀬街道など名張の様々な魅力を次々影絵に。「劇団ふたり」と名付けた夫婦の掛け合いで名張を訪れた皆さんに喜んでいただいています。

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【関連リンク】歴史影絵(はなびし庵)

乱歩が通った料理旅館

清風亭 岩並 淑子 さん

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「鯉こく」が好物だったという乱歩先生。ここによくお泊りいただき、祖母も親しくしていただいたようです。お店には、乱歩先生や松本清張先生の色紙などを展示。東京など遠方からも、推理小説好きの人によく訪れていただき、「同じ空間で同じものを食すことができた」と感激されます。そんなお店を守り続けていきたいですね。
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【関連リンク】清風亭

演劇で乱歩に親近感を

おきつも名張劇場 萩森 孝行 さん

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地元の人でも、乱歩が名張で生まれたということを知らない人が多いんです。そこで、昨年10月に、乱歩の「誕生」にスポットを当てた演劇を上演しました。いくつかの乱歩作品を織り交ぜた楽しい芝居となり、より乱歩に親近感を持ってもらえたはず。まさに、名張ならではの演劇になったのではないかと思います。

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「隠(なばり)街道市」で謎解きイベント

謎解きイベントを企画  野田 康平 さん

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小学生の頃、謎解きドラマにハマり、以来、謎解きが大好きに。今年の「隠街道市」では、空き店舗を活用したオリジナルの謎解きゲームで来場者に楽しんでいただきました。いずれは、乱歩生誕地の雰囲気を生かして、まち全体を巻き込んだ謎解きゲームを企画し、「ミステリーのまち名張」を全国発信していきたいです。

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乱歩と名張との交流を物語る直筆の手紙が!

図書館長 山口 浩司

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昨年、乱歩直筆の手紙が見つかりました。手紙は、書店主だった岡村繁次郎さんに宛てたもの。岡村さんは、昭和27年、乱歩が選挙応援のために名張を訪れた際に、乱歩の生家を案内した人で、生誕地碑建立の立役者でもありました。今回は、岡村さんの親族から遺品の調査依頼があり、名張のまちの美しさなど故郷への思いを綴った寄稿文などの資料も見つかっています。

手紙は、岡村さんからの紫綬褒章祝い状への返信とみられ、「お手紙ありがとう。受章祝いの会は盛んでしたが、小生軽微なる脳出血にて足が不自由、又、長く立っているに耐えませんので一苦労でした。なるべく無責任にノンビリ暮らしたいと考えています。あなたは丈夫でうらやましい」と親し気な書きぶり。まさに、乱歩と名張との交流が垣間見える貴重な資料です。

乱歩の遺品や数々の作品は図書館に常設の乱歩コーナーでご覧いただけます。図書館にお越しの際は、ぜひ覗いてみてください。なお、直筆の手紙をはじめ、発見された数々の資料は今後改めて公開予定です。

【関連リンク】名張市立図書館

風情ある名張の市街地を巡ってみよう

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乱歩の処女作「二銭銅貨」にちなんだコインで、各店自慢の和菓子や総菜などと交換できる「なばりでお菓子屋さんめぐり」もおススメ。なばり観光案内所で購入できます。

関連リンク  (一社)名張市観光協会「なばりでお菓子屋さんめぐり」

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