第20回市政一新市民会議
更新日:2015年3月10日
第20回市政一新市民会議議事要旨
1.開催日時
平成17年7月22日(金曜日) 午後4時から午後7時
2.場所
庁議室
3.出席者
市政一新市民会議 会長 寺田 伊三男 福祉関係団体
市政一新市民会議 委員 井川 敏雄 区長会
市政一新市民会議 委員 小谷 靖 労働関係団体
市政一新市民会議 委員 佐藤 ヨリ子 女性関係団体
市政一新市民会議 委員 福田 みゆき 教育関係団体
市政一新市民会議 委員 中 孝 公募委員
市政一新市民会議 委員 野邊 薫 公募委員
(欠席者)市政一新市民会議 委員 稲沢 克祐 学識経験者
市政一新市民会議 委員 尾形 雅則 経済関係団体
市政一新市民会議 委員 辻本 林一郎 青年関係団体
(敬称略)
助役 松本 豊明
行政改革担当理事 山下 員啓
行政改革評価室長 岩本 信博
行政改革評価室 牧田 優 主査
行政改革評価室 福本 耕平 室員
行政改革評価室 米澤 道隆 室員
(説明者)
財政室長 中野 伸宏
財政室員 山本 有志
広報対話室長 菅生 治郎
4.協議事項
- 平成16年度改革実績(効果概算)について
- 名張市の財政状況について
- 「広報なばり」改革状況について
- その他
平成17年度改革重点取り組みについて
市民意識調査について
第20回市政一新市民会議内容要旨
1.平成16年度改革推進実績(効果概算)について
資料に基づき、行政改革評価室長より説明
会長
一通りご説明いただきましたが、委員のみなさん何かご意見ございましたら。
委員
ご報告いただいたこの効果額は、大変大きな金額であると評価していいのではないかと思います。24億という数字は、大変な経費削減の努力をされた結果だと、市民として高く評価できるところかと思います。特に緊急対策による経費削減で、給与削減、暫定的に2年とは言え、給与削減にまで踏み込まれたところは評価に値するかと思います。
お尋ねしたいのですが、プログラムによる効果が、16年度で2億4千万円ほどですが、今後も継続される効果はどれくらいと見ておられるのか。この効果額は16年度だけで、新たな項目で節減されるのもあるのでしょうが、17年以降も継続的に削減されるものがあるのか、あるのであればどれくらいを見込まれているのでしょうか。
行政改革評価室長
大きな項目としては、一つには退職者不補充、2年で合わせて38名の退職者を補充していない、その効果額があります。もう一つは、入札制度の改革で、条件付一般競争入札制度を16年6月から実施していますので、その効果で合計1億ほど落札金額が下がっています。
17年度以降の見通しはという質問でしたが、まず退職者不補充をいつまでするのかという問題がありまして、この会議でも議論いただいたように、本年度中に定員適正化計画を立てたい、方向性を出したいと考えていますが、そのあたりの議論がどうなるかによって変わってくるところもあるかと予想しています。ただ、この数字はあくまでも14年度と比較しての数字ですので、おそらくは今後も同程度の金額で推移するだろうと予想しています。一方で、病院の経営がどうなるか、経費は削減しているものの、ベッドの稼働率はさほど良い数字ではない、このあたりがどうなるかというところもありますが、17年度以降も12億前後くらいの数字で推移するのではないかと思っています。
委員
2つめの緊急対策による経費節減がありますが、これで大変大きな金額が生まれているのですが、これも17年度以降の見通しというのはどうお考えになっているのか、わかる範囲で説明していただきたいのですが。
行政改革評価室長
今日は財政室長も来ておりますので、次の項目の中で報告することと重複する部分もあろうかと思うのですが、職員の給与の2%削減が16年の12月で終わっております一方で、管理職手当を4月から17~21%くらいの範囲でカットしておりますので、ある程度の数字が出てくるのではないかと思われます。また特別職については、規定を変更して2%カットを引き続きしておりますので、その効果もあろうかと思われます。
また、緊急対策の一環ではありませんけども、8月に人事院の勧告が出るのですが、情報として聞いている限りにおいては、平均で5%、35歳以上は7%のカットがあるだろうということで、給与の削減についてはこれも加味しますと、ある程度の効果が見込まれています。また需要費や、事業の見直しについても同程度で推移するかと思いますので、効果については17年度にも10億程度の削減額があろうかと思っています。
委員
非常に合理化に努力されているのは分かるのですが、2年で25億くらいの効果が上がっているというのであれば、市民生活の中で実感として伝わってこないといけないかとおもうのですが、伝わってこないんですね。一般市民の立場にたって、皆さんのご努力が、どの程度率直に実感を持っていただくには何をしたらいいのかと、市民ひとり一人の実感として、どのあたりに皆さんに関心を持ってもらえるのかというのが大事かと思います。改革は、行政だけがしているのではなくて、市民にも我慢してもらっている部分があるわけですから、この辺で我慢していただいて、こういう効果があったと。健康保険なら、市民に努力していただいて、これだけカットさせてもらう、その代わり健康管理してもらって、これだけ効果として反映できたと、そういった話しが必要かと思います。
また、この合理化はいつがピークでいつまで我慢すればよいのか、このあたりの説明があるかないかが説得力の問題で、そのあたりがないなあと。これでは十分市民の皆さんに理解いただけないのは残念だと思っています、その辺どうですか。
行政改革評価室長
これまでにもいただいてきた質問かと思うのですが、12億の効果が出ても、これでやっと当初予算が組めるような状況で、この改革の効果を市民に還元するまでには至っていないのが現実です。ただ、改革をしてきて、どれだけの効果があったのかということは、ある程度数値で示す必要があるということで、この効果額を広報でも市民の方に公表してきているところです。これまで大規模プロジェクトの中央西区画整理事業や大学誘致等を進めてきたわけですから、ここに来て償還時期が来ているわけでして、この改革の努力がなかったら市の財政はもたないわけです。ですから、今の状態で市民に改革の効果を実感として理解していただくことは難しいかと思っています。ではいつまで続くのかということですが、数値目標についてこれまでお示ししてきておりませんけれども、平成19年までの3年間の中期財政計画がありますので、これをもう少し長いスパンで明らかにしていければと思っています。
会長
この一新プログラムはとにかく財政状況が厳しいというところから始まっているのですから、そこは市民に理解していただく必要があろうと思います。これまでの2年の改革だけで、その効果を肌で市民にわかってもらうのは無理ではないですか。これまで実施されてきた中で効果が出てきて、次へのステップというところではないでしょうか。今はとにかく財政をよくする、支出も削って職員も無理をしてやっている状況で、その結果が今日の出していただいた数字でしょうから。
委員
還元というのはたとえの話であって、財政状況の実態を市民にわかりやすく公表する方法はないのかということです。何度も申し上げているように行政も市民も努力してきたのでしょうから、25億近い金額を皆さんのおかげで、たとえば一般会計のこの辺に影響があって、大変なことになるところを助けてもらったと、そういう表現ができないのかということを申し上げています。還元というのはたとえの話しであって、財政の実態がどうなのか、いかに市民に理解していただくか、それが今後市民に協力いただくときのステップになると思いますので、この行革に市民がどの程度拍手を送っているのかということは大事だと思うのですよ。数値を分かりやすい表現で市民に示すことによって、これからも市民からバックアップが得られるのではないですか。25億の金額をどう市民に理解いただくかが必要だと申し上げています。
会長
どういう方法がよいとお考えなのですか。
委員
決算のバランスシートの中で、数値的にここが大変なことになるところを改革によって財政が持ちこたえられていると、そういった補足的な説明があってもいいのではないかと。バランスシートだけ見ても理解してもらえないでしょうから。
行政改革担当理事
市民へは広報等で公表しているところですが、できるだけわかりやすい表現でということで、昨年の2月には財政診断を載せています。また、6月の広報では改革の効果の概要ということで、今日お話しした内容をお知らせもさせていただいています。
ただ、行政改革は単純に支出を削ればよいというような簡単なものではありませんで、ある一定の投資をしながら、余力を持ちながらやっていくというのが、町の元気につながっていくわけですから、都市基盤整備も一定はする必要があります。そんな中で、下水道の整備もし、面的な整備もし、投資余力をもつためにはということで、経常経費の削減を実施してきて、それが15年16年の実績として緊急対策も含めて25億ほどの節約ができたということです。委員からのお話しもありましたが、改革を続けるものは続けて、給与についても厳しい人事院勧告も出るようですので、方向としては小さな政府になっていく、経常経費がさらに削減されていく方向にあると考えています。
委員
お伺いしていまして、たしかにこれだけの効果が出ているのでしょうが、病院や教育に対する支出を削っていただいて、それが全体の穴埋めになっているのではおっしゃられるように市民としては改革の効果が実感できないのではと思います。そういった部分を、小児医療がいま問題になっていますが、病院や教育の分野に振り向けていただきたいと思います。
また、地域予算制度のところで、9千万ほど支出していただいていますけれども、使い道はどのように市で把握されているのでしょうか。地域に分配してあとはお任せなのか、年度ごとの予算の活用方法などは市でどう検討されているのですか。
行政改革評価室長
地域予算につきましては、今までたとえば敬老の日の費用などを直接補助していたわけですが、それらの補助等を一括して地域に交付することで、それが地域の中でどういう形になるのか、敬老という形になるのかどうかは別として、地域で決めて使っていただくということですから、これについては毎年度こんな事業をしたという報告が市にあるところです。ただ、その裁量は地域にあって、市が口を挟まずに、地域で決めて使っていただくのが制度の趣旨でございます。
委員
年度末にはきちんと報告されていると思います。
わたしのところなんかはまだ始まって間がないですけれども実感的にはいい方向に行っていると思っています。人口がだんだん減ってくるので、交付金も減ってきておりまして、役員の方々も困っているでしょうけども、住民の中から各種の団体さんが代表で来ていただいて、その中でどうしていったらいいかは決めていただいている格好になっています。十分な交付金ではないが、これも皆さんがボランティアのような形で頑張っていただいている、そんな状況です。
会長
改革による効果額を翌年度の予算でどこに回すかという意見もございましたが、それは予算を組むときに大事なところへ持っていっているということですよね。
行政改革担当理事
市長の言葉を借りれば、メリハリのある予算を組んでいるということです。改革はまだスタートして時間が経っていませんけども、これからいろんな改革が進んでくると、一時的に投資的な経費が必要になることもあるでしょうが、時間をかけると年々効果が出てくると思われます。また、これから新たな行政需要が出てくることもあるでしょうが、それらには対応していかなければなりませんし、あわせて業務を見直していく必要があります。
会長
いくら支出の削減が必要といっても、市民にとって必要なものまで切り詰めたら何の意味もありませんからね。
委員
退職者不補充の問題ですけども、市の財政の中で一番人件費が大きくて、ここを削減する必要があるのでしょうが、不補充ということになりますと、将来的に考えて問題があるわけで、採用しないと次の世代を担う若い人が育ってこないですよね。時期をみて見直されるとは思うのですが、その辺のところはどうお考えになっているのでしょうか。
行政改革担当理事
総合計画の審議の中でもいろいろと議論があったようですが、21年度までに100名削減の目標がたてられていて、それを達成するために定年退職者を補充しない形で進めています。ただし、病院と消防については補充していく、来年度も採用がある予定です。
そうやって不補充をしていくと、世代の断層ができますし、若い職員が育ってきません。そんな中で、定年退職以外に辞めたり亡くなられたりする職員がいるわけで、そういう方の補充は最低限どうしていくのか、年齢の断層ができる手当をどうしていくのか研究中で、たとえば他の職場の経験者を中途採用するといったような方法を検討しています。
方向としては、現行の職員数を減らしていく方向ですが、定員適正化計画の議論はしっかりして、当面の定員の数値を決めていこうということです。国からも3月までに今後の職員数の推移を報告して、かつ市民にも公開するように、何年に何人辞めて何人採用するという計画を明らかにするように通知が来ています。年末までに議論をして、市民会議でもご議論いただきたいと思っています。原則としては不補充ですが、辞める職員が大量に出てくるようなことになると、何らかの手立てがいると思われます。
委員
このような厳しい財政状況が、あと10年くらい続くのかどうか分かりませんが、バランスが取れるのはまだまだ先のことだろうと思われます。経常経費の中で負担が大きいのは人件費でしょうから、60歳が定年なら早期退職が制度上出来ないものなのでしょうか。また職員を補充しないのはバランスが崩れることになるわけで、なんらかの採用をしないと、循環をよくするのが必要かと思われます。
また、行政の仕事で一般市民にお願いしているところが多くあるわけで、公民館にしても市民が代行している部分があるわけですから、行政も余裕が出てこないといけない。いままで100の仕事があって、80くらいになっているのなら20は減らせるわけで、制度上できないというのであれば名張独自の方法を考えて、独自性というものが大事がと思います。もっと広域の中で問題を解決していく方策を考えて、設備だけじゃなくて人的なものでも、お互いメリットがあるような、互いに財政的に楽になるというような話をしていかないと。そうしないと、大きな借金があるわけですから、以前から続いているものもあるのでしょうが、現実として避けて通れないんですからいかに早期に解決するか、広範に考えてやる必要があろうかと思います。
もっと厳しいことをやらないと、この程度では健全化には程遠いのではないですか。
行政改革担当理事
早期退職者については50歳以上の職員を対象とした制度がございます、今まさに募集をしているところです。過去にも何名か応募されて辞められております。
また、市の業務を地域にゆだねて、職員に余力が出ているのではないかということですが、地域にお願いしている仕事があるのは事実にしても、従前は県の業務であったものが権限委譲で現在は市の業務になっているのもございます。今年度も権限委譲の議論が始まっているところです。地域に任せた分が単純に減になるわけではなくて、仕事が増えている部分もございます。
また、広域的な連携ということにつきましては、伊賀市と名張市で勉強会をやっています。現在農業共済や消防等を広域でやっていますが、介護保険なんかも含めて、広域的に実施する仕組みを研究する協議会も立ち上がっています。これらは徐々に形が見えてくるだろうと思っています。
委員
2年間の職員給与のカットがありましたけれども、こういうのは緊急事態ということになるとどこでもやるのでしょうけども、メリハリつけて期限を示してやらないと、モラルが落ちて逆効果になりますから、これでよかったと思います。
職員定数の適正化については、退職者不補充をせざるを得ない、それはいいですけども、本当に今の人員が適正なのかどうなのか。臨時職員も含めて検討していただいて、あと10人要らないというようなことがあるのかないのか、あと5人は不補充でもやっていけるとか、仕事も見直していただいて、職員定数の適正化は十分吟味して出していただきたいと思います。
行政改革担当理事
人員の適正化についてはトータルに議論していかなければならないと考えています。たとえば現在保育所の臨時職員は数百名いますが、正職員は100名以下となっています。というのは、子育ての施策は拡充してきていて、早朝や夜間の延長保育をするとなると、正職員ではまかないきれない部分がどうしても出てきますから、パートの形で臨時職員を雇っているのですが、それがトータルすると数百人になります。適正化計画の数値は正職員での数値となりますが、行政に関わっているマンパワーについてはトータルに把握する必要があると考えています。
会長
議論もおおよそ出尽くしたようですので、このあたりで。
2.名張市の財政状況について
資料に基づき、財政室長より説明
会長
何かございましたら。
委員
先ほどから申し上げていることと関連しますが、別紙の4番目で、改革効果を見えるものにするために、実施計画と連動した財政計画があるべきということですが、これがあれば、市民に対しても説得力があるかと思います。この計画を立てる予定があるのかどうなのでしょうか。
財政室長
来年度予算に向けた数値目標が必要ですので、前回出した中期財政計画を9月に見直して、それ以降のものについて示したい。
ただ、国の三位一体改革等の不透明な部分もありますので、長期的なものを出すのは困難です。3年くらいを目途にしたものを作らざるを得ないと考えているところです。
行政改革評価室長
予算というのは、歳入と歳出の差し引きはゼロになるわけですが、その中には当然改革の効果も織り込んで組んでいます。ただ、学識委員からの意見にもありますように、それでは状況が分かりませんから、歳入歳出の赤字を明確にしたうえで、何でカバーして帳尻を合わせているのかを明らかにすべきという考えであろうと思われます。赤字になる部分をはっきりと示して、12億削減してなんとか帳尻を合わせているのだとはっきり言うべきといわれているのだろうと思われます。
委員
私が言いたいのはそこでして、そのあたりの話しを分かりやすく出すことによって、市民に理解してもらえるのではないでしょうか。
委員
財政については、一番重要なことなのだろうと思うのですけども、素人の人間が的外れ的なことを言って、議論の方向性を失うようなことも何なんですけども、おかしいところがあれば教えていただきたいんですけれども、財政状況というのは、みんな関心あるんだけれども、非常に難しいと、という認識の下に、情報公開はきちっとやっていただきたいなと思います。広報なばりはその辺のところに一定の配慮をされていると思っています。
いただいた資料ですけども、平成8年度の数字がすべてにあげられていますが、何か意図があるのですか。平成8年度が一つの基準になっているような意図を感じるのですが、平成8年度を基準とする意味があるのかどうなのでしょうか。
行政改革評価室長
合併の話しがあったときに、当時の説明会で平成8年の数字を出させていただいていたことがありましたので、それを用いています。それを一つの基準として検討しているということでして、それ以外には特別な意味があるわけではございません。
委員
資料を見て感じるのですが、われわれ専門家でない人間に、こと細かいこの数字をどう分析するか、はっきり言ってですよ、あなた方でやりなさいよという資料になっていませんか、正直言ってね。もっと外部に出す資料はもっと、特に財政のような問題については、細かな配慮でぜひ分かりやすい資料にしていただきたいと思います。
この数字を私なりに、いろいろ料理してみました、私なりにね。でも料理をしなきゃ見えてこない資料では困ってしまう、正直言って。というのは、どこを見てほしいのか、改善されているところと悪化しているところと、もっと端的に出せるものがあるのではないでしょうか、これは注文です。
ものの資料によると、財政健全ランキング手法とか、分かりやすい指標を用いて出されている資料なんかもあります。借金体質における内容のものとか、財政力の弾力性、自主性におけるもの、等々そういうものを分析して出して、名張の財政状況はこうだと、分かりやすく説明していただきたい。
この資料を見て質問を出せる人というのは、よほど会計に精通してないとなかなか難しいだろうと私は思うんです。こういうところを率直に出していただきたいと私は思うんです。
たとえば、市債残高の増加率ということで、平成8年を100とすると平成16年は120の見込みですよと、金額でどれくらいあるかも重要ですが、残高が人口一人あたりに対してどれだけあるのか、具体的にね。たとえば、今名張の人口を8万5千人だとして、平成15年では一人58万くらいの残高があると、こう言ったほうがはるかに理解しやすい。資料の出し方を市民サイドに立ったものにしていただくことが、ぜひ財政については大事だと思っているんです。
だからそういう点から言うと、改善されているところもいくつもあるわけで、たとえば地方債の依存度なんか15年は9.5だったのか17年には6.2まで改善しているんですね。もっともっと親身に財政を理解してもらうための改善をしていただきたいと思います。そういったところを率直に出してもらう努力が重要だと思っています。
その辺のところを研究していただきたいなと、これは要望ですけども、お願いしておきます。
会長
広報なんかで財政状況を出すときには、今の意見を参考に出していただければ市民にもわかりやすいかと思います。
委員
一般会計でいくら改善しても、特別会計で借金がつみあがっていくのであれば、意味がないと思われるのですが、特別会計の細かい資料はないんですかね。ここに手を付けないと意味がないような気がしますが。
財政室長
特別会計は10会計ございますが、主なものをご説明しますと、区画整理事業については平成6年から17年の計画で、ピークは11・12年度でした。17年度は5億程度になっています。公共下水道事業は11年度から始まっていますが、当初9億程度であったのが今年度では33億、処理場の建設が最終局面を迎えていますので膨れています。来年度から供用開始となりますので、それ以降もランニングコストがかかりますから、かなりの金額が予想されます。介護保険等は高齢化が進んで医療費が増大していますので、毎年あがってきています。老人保健についても、12年度は38億、今年度が54億、介護保険は12年度が21億程度であったのが今年度は38億、このあたりの特別会計については、必然的な需要増に対してのものなので、抑制するのは困難です。ですので、一般会計での投資抑制が必要ということになります。
会長
市民にとって、それぞれの会計の収支がわかったほうがよいのではないですか。
この資料では漠然としかわからないので。
財政室長
予算については、広報等で内訳も書かせていただいているところです。わかりやすく公表するべきという意見もいただきましたので、今後努力いたしたい。
委員
収束していくのならよいのですが、拡大する一方ではこれからどうなるのでしょうか。
財政室長
それぞれに特徴がありまして、収束するものもあれば、拡大するのもあります。総体としては拡大傾向にありますので、難しいところです。
委員
市税収入は減るけれども、歳出は特別会計なんかで増えていっていますし、今後団塊の世代が退職していけば、福祉関係の支出は右上がりになっていくことは十分に予想されます。その辺の問題を、長期は無理でも、3年くらいの計画でどこが山になってどこから下がっていくのか、山が続くのか、それによって打つべき手も変わっていくのであろうかと思います。合理化策が出ていますが、何にポイントを置くのか、柱となるものがないとダメだと思うのですが、具体的な案というのはどうなんでしょうか。
あと、ピークがいつになるのかと、その山をどう崩していくのか。歳出面から、大きな項目を実施していくべきだと思われるのですが、それはどのあたりになるのでしょうか。職員数の問題もありますが、それはどうするのか。歳入では市税を払ってない人がたくさんいるでしょうけども、その辺の人からどう回収するのか、保険もそうでしょううけども。また市税確保のために何するのでしょうか。歳出はおそらく避けられないでしょうから。17年度から19年度までの3ヵ年で、収入と支出がバランス取れるように何をされるのか、いつできるのでしょうか。そのあたりが見えてきませんので具体的に教えていただきたいと思います。
財政室長
具体的にというのは見えていないのが本音です。市税については、独自のものも検討しましたが、なかなか法的な面やいろいろな面で難しいところがあります。国の税制改革と連動した形でないと、具体的なことはなかなか実施できません。一方で、歳入については使用料の見直し等いろいろしていますが、微々たる金額ですので、財源として財政計画に反映するまでには至っておりません。収入面でも、今後合併しない団体の交付税の削減などが予定されていますので、増やすのは困難です。ただ、市税は若干税制改革で増えると予想しています。
増収は見込めませんので、出て行くほうをどうするかということになるのですが、義務的な経費は削減できませんので、投資を抑制するしか方法がないところです。
どこがピークになるのかということでしたが、おっしゃったように福祉関係の支出は増加していきます。区画整理事業は収束していきますが、下水道事業はこれから供用開始ですので、供用率を高めるなりして、収支バランスを企業会計の中で何とかとっていくのが課題です。病院については独自の健全化を実施していますし、その効果が出てきます。去年・今年と、繰り出し金を削減しているところです。また、公債費を減らしていく、借り換えなり、金額そのままに期間を延ばすといった措置をして、平準化を図る努力をしながら、現在は19.8%になっていますが、この数字は県内14市中13位の数字です。これを何とかするために、今年の決算統計はまだ公表しておりませんけれども、18%を切るような状況にまで持ってきているところです。
委員
どちらかといえば行革室から答えてもらったほうがいいのかもしれませんが、計画の中で収支と支出のバランスをどうとるおつもりなのか。放っておいたら財政は破綻するのですから、合理化策をこれからも続けるとしても、行革の柱としては何をしようとしているのでしょうか。これくらいのことをしなければならないとか、市民にも負担を求めなければならないこともあるでしょうし、そのあたりはどう考えていらっしゃいますか。
行政改革評価室長
市では新しい公と言っておりますが、補完性の原理で、自分たちでできるものは自分たちで、地域でできるものは地域で、その原理を貫いていくということです。なんでもかんでも行政がするのではなくて、これまでのような経済が右肩上がりの時代ではないですから、いかに小さな政府を造るか、一方ではやらなければならないことは当然行政がやっていく。そうしないと、多くの税負担を掛けて行政がすべてをやっていくのは無理な時代です。いかにそういう取組みを行っていくかというのが、抜本的に見直す必要がある、公務員給与も見直す。まさに一新するような改革が必要とわれわれも思っています。
委員
将来の方向についてのお尋ねがあったので、合わせてお尋ねしたいんですけども、その前に、経常収支比率が80%を超えると危険な状態であるとの話しがありましたが、都道府県レベルであれば80%ですが市町村では75%を超えると危険という捉え方もあるように聞いていますが、名張市としては80%という捉え方でよいのですか。
財政室長
一般的には80%が指標となっています。
委員
今後の財政見通しですが、過去は過去としてもう戻れないんですから、何十年も前からの継続ですし、10年前の計画がいま執行されているのもあるし、非常に難しいんですけども、今後の見通しが必要かと思われます。
そんな中で、市民税や固定資産税で18・19年度は増収を見込んでおられますが、このへんの市税の見通し、これはどうなんでしょうか。なにか根拠があるのでしょうか、サラリーマン増税と言われていますけれども。
財政室員
税制改正については、配偶者特別控除の廃止、配偶者の均等割り課税の廃止、18年に老年者控除の廃止、公的年金の上乗せ分の廃止、定率減税の廃止、これらを見込んでいます。具体的に18年ベースで言いますと、個人市民税の均等割で1680万、公的年金控除で1800万、老年者控除で4400万、配偶者特別控除で1億程度の増収を見込んでいます。これらは税の担当者による試算です。
委員
数字的に根拠があるということですね。この数字はこれから大きく変わるということはないと、流動的でないと考えていいのですか。細かなところはともかくとして。
財政室員
大きくは変わらないと予想しています。ただ、あくまで試算ですから...
委員
それ以上お聞きしても専門家じゃないですからわからないんでいいです。でね、今後の財政力がどれくらいあるのか、経常収支比率も回復傾向にありますけど、市税収入も18年19年度を見ると、大きく改善の方向にあるんですよね、この数字が正しいとしたら、財政方向は悪い方向には流れてないと見えているんですよね。市民にこういう明るい情報も出していただきたいと思います。
ところが、義務的経費比率、これが悪くなっていくんですよね。義務的経費比率というのは、人件費とか扶助費とか公債費とか、この辺が悪化するんですよね、片方は回復するのに。中でも大きく問題となっているのは、とりもなおさず人件費なんですよね、はっきり言って。この人件費の見通し、16年度に43億だったのが、17年度には40億に落ちて、また18年度には大きく増えているんですよね。この辺の18年度に大きく人件費が増えて、19年度も16年度くらいまでになるというのは何か要因があるのでしょうか。
財政室長
端的には退職者の数の違いです。17年度は退職者2名を予定していますが、18年度は13名、19年度は11名ということで、職員の年齢構成に差がありますので、その影響です。この見通しについては、これから出る人事院勧告については織り込んでいませんので、今の時点での見通しですが、退職者数の差と理解していただいたらよいかと思います。
委員
もう一点、人件費における経常収支比率は出しておられますか。歳出に占める人件費の割合は。今名張はいくつになっているのでしょうか。そんなに高くはないのではないですかね。
財政室長
15年度で23.8です。これは決算統計上の数値です。
委員
歳出に対する人件費の割合はもう少し高いように思うのですが、そんなに低いのですか。
財政室長
決算統計は特殊なやり方で出していますので、私の持っている資料では平成15年度で23.8%、16年度についてはもうちょっとあがってくるかと予想しています。勧奨退職に伴う退職手当などは、臨時的経費ということで、人件費の経常収支の算定対象外となっています。単純に人件費そのものの計算では変わってきますけれども。
委員
15年度で23.8%ということですね。端的に言って、平成18年19年に人件費が伸びるのはなぜかといえば、退職者の増加に伴う退職手当が原因だということですね。
トータルで見ると、名張市の人件費というのは24.5%が比率としてあるわけで、平均的に見ても人件費がとくに高いというわけではないと思いますよ。行政全体の適正な人数がいかほどかというのはまた別の話ですが。
そんなには将来が暗澹としていると言わなくても、もう少し明るい見通しを持って積極的な改革を進めていくと市民にアピールしてもよいのではないでしょうか。この資料ではそのあたり見えてくるものが少ないように感じます。
会長
私もそんなに悲観的な状況ではないと思いますけども、市民に公表するにあたっては、財政再建団体になるんじゃないかという不安もありますので、そのあたり配慮いただいたらよいかと思います。
委員
最後のまとめとして、財政非常事態宣言を14年から出されていますけれども、これを解消するための改革をされてきているのでしょうが、どの数字がどうならなければ解消できないのか、それはいつごろの見通しなのか、どうなんでしょうか。これは先ほども話しのありました財政計画につながってくる重要な問題だと私は思っているんですよ。その見通しを持ってやっておられるのでしょうか。
財政室長
難しい質問ですが、資料に書いている当面の目標、経常収支比率が80%台に戻るとか、公債費比率が下がるとか、財政調整基金が10億程度は最低限として持っておくとか、この辺の数値目標を明確にしてからでないと、いつになるのかということをお示しするのは困難です。
委員
公債費比率はどれくらいの数字になればよいと考えておられるのですか。
財政室長
15年度が19.8%で、16年度は18%を下回る見通しですが、ただ数字が下がったからといって抜本的な解決がなされているわけではなくて、借金が減ったのではなしに、返済期間を伸ばしたとか、利率を下げてもらったとか、そういった対策の効果によって数値が下がっているだけでして、抜本的な解決のためには、市債残高を減らしていくということが必要です。公債費比率が18%を切ればよいというものではございません。経常収支比率が80%台に戻るとか、財政調整基金の積み立てが10億程度になるとか、そのあたりが見えてこないと見通しがつきにくいところです。
行政改革評価室長
学識委員からいただいている意見の2番目にもありますが、現在の名張市の財政は、プライマリー・バランスが赤字、実質の収支の赤字が続いているために、地方債残高が累積し続けている現状にあります。この状況を、地方債残高が減少するようにして、かつ各種の基金を積み立てる方向に持っていくべきであるとのご意見なわけですが、言い訳になりますけれども、国の三位一体改革等の影響が、まだまだ先行き不透明な状況でございますので、17年度に指摘のあったような指標の策定を取り組みに入れてまいりたいと考えております。
委員
せっかくですから、学識委員からの意見に対する回答を答えていただけませんか。
行政改革評価室長
一点目については改革のことについて述べておられるのですけども、改革の効果をバーチャルな数値とおっしゃっておられますのは、推測ですが、12億ほどの改革効果は、あくまで14年度と比較して16年度はどうであったかという数値ですので、たとえば保育料については15年度に見直しをおこなって、16年度には見直しをしていないのですが、それでも15年度の見直しの効果は16年度にも効果額として出てきますので、そのあたりを決算ベースで示す必要があるということかと思われます。決算ベースとなると、12月になりますが、今の数値は3月補正の予算額で出していますので、おおよそ決算ベースに近い数字を出してございます。
二点目についてはおっしゃるとおり、今ご議論いただいたとおりでございます。
三点目につきましては、市民への説明責任を十分に果たす必要があるところとだろうと思うのですが、議論のあるところでしょうが給与の見直しと事業の見直しとは次元の違う話しでございまして、事務事業のスクラップアンドビルドを進めていくのは、これは当然の話しでして、今後もやっていくことに変わりはございません。給与につきましては緊急対策で2%の削減を実施してまいったところでございますが、抜本的には国が決める話しでございまして、今人事院で検討されているようですけれども、名張市もそれに準じた形になっていくものであろうかと思っています。
四点目、財政計画があるべきだと言う話しにつきましては、先ほどからご議論いただいたとおりですので省略させていただきます。
会長
この項目についてはこれで終わりたいと思います。
3.「広報なばり」改革の状況について
資料に基づき、広報対話室長より説明
会長
広報の4回発行はプログラムの中にありましたが、一番問題なのは、新聞折込という配布方法はどうなんでしょうか、新聞を未購読の家庭は市で把握しているのですか。
広報対話室長
現在の名張市の世帯数が29,900世帯ありますが、新聞折込は35,750部折り込んでいます。ですので約5,000部強、世帯数以上の折込をしております。ただ実際にどれだけの世帯が新聞購読されていないのかということは把握しておりません。
委員
月4回発行になる前と、なった後の予算の比較を教えていただけますか、それが1点。また、タブロイド版になってから、アンケートなどをとられていないかと思うのですが、本当に市民の立場上歓迎を受けているかどうか、市民のニーズはどうか、評価を聞くべきではないでしょうか。それをするのかしないのか。
また、市民参加の紙面づくりと書いていただいているのですが、広報というのは行政が出しているのですけども、たとえばNPOの人間が私やらせてください、1頁任せてくださいという申し出があったときに、何でもいいんですが、発行元は名張市ですよね。まさかNPOが発行元になるということはないと思うのですが、それも含めて大事なところなんで教えていただきたい。
と言いますのは、昨年広報に芭蕉生誕についてのコラム書かせていただきました。その催しを新年度になってからも有志を集めてやりたいというコラムだったのですが、そこでネックになったのは、発行元はあなたが発行するのだから、あなたの名前でということでした。それはおかしいんでないの、掲載責任は市にあるのだから、というやり取りがあって、収拾つかなかったことがありました。室長が替わられて、そのあたりはどうでしょうか。市民の名前を表に出してやっていくのか、あくまで行政の窓口として発行するのか、どちらを考えておられるのか教えていただきたい。
広報対話室長
新旧の経費の比較ということですが、編集印刷関係、これが15年度決算と16年度決算見込みの比較になりますが、編集印刷費用が15年度1026万円、16年度が1554万円、16年度はここに折り込み料が887万円かかっています。その他に、広報一元化の効果ということで、広報に折り込む経費のトータルが1200万ほどございます。あと、15年度はシルバー人材センターへの配送料の支払い等もございました。総額での比較となりますと、発行方法が異なっておりますので、費用のかかる項目も違いますし、また計上する要素にもよりますので一概には言い切れませんが、およそ140万程度の増加になろうかとみているところです。
ただし、月4回の発行に踏み切りましたのは、考え方としましては、情報量の増加等を考えますと、経費の増減だけでは図れない部分が大きい、月4回発行の効果、その点を踏まえて踏み切ったところです。
それから、市民参加の紙面づくりということですが、現在も広報特派員制度を実施しております。市のほうから広報特派員という形で委嘱をし、毎月編集会議、特派員会議を開催しております。その中で、広報に対する評価やご意見を頂戴して、紙面に反映していると、これも市民参加の一つと認識しているところです。
それから、広報の改革に対するニーズはどうかということですが、17年1月に総合計画の実施計画を策定する際に、市民意識調査を行っております。行政から提供される情報について満足度を調査いたしましたが、満足している方の割合が79.3%でございました。同様の調査を15年8月にも行っておりますが、そのときの数字は55.8%でした。18.1ポイント増加しておりますので、市民の方から一定の評価をいただいているものと認識しております。
また、市民やNPOに記事をお願いする際の編集責任につきましては、市が発行する広報ですので、編集責任についてはあくまで市のほうに帰結するものであると考えております。
委員
数値の話しが出ましたが、新旧の数値を対比してある資料をいただけるんでしょうか、口頭で聞いていても良く分からないですので。実態としてはそんなもんじゃないだろうと思うのですが。
経費については行革の最中でされているでしょうから、お金に変えられないものはあるでしょうけども、広報紙でアンケートとられたことあるんですか。市長への手紙がありますが、一般の方に感想を聞くのが一番ベターじゃないかと思います。発行部数に近い回答が得られるのではないかと思うんですね。この数字は正当性が怪しい、やり方を変えればもっとシビアな数字が出てくるのではないでしょうか。このアンケートはホームページ使える特定の人に限られている、アンケートの意味はそうではないですよね。満遍なく平等に聞かないと。市長への手紙の中にも一つの項目を作って聞いたらと思います。
しつこいようですが、編集責任の所在について、もしNPOの人間が、このコラムを担当させてくれということになった場合、市の責任において出されるわけですよね。前の話と違うがよろしいのですか。
広報対話室長
市の広報の中の記事につきましては、市民の方に執筆していただくことがあっても、あくまでその責任は私共のほうにあると考えています。ですので、取材への同行や、記事の編集あるいは校正・修正、そういったこともありうるということです。あくまで責任は私共にあると考えております。
委員
市民参加の紙面づくりは大事だと思いますが、実施する時期はどう考えているのですか、またどういう募集をかけていかれるのか。
広報対話室長
広報特派員の方には、以前は紙面を一部提供して特派員レポートというのを書いてもらっていたこともございました。そういう形での市民参加もございますし、あるいは現在の広報では、"ゆめづくりを追う"というコーナーを設けて、各地の地域づくり事業の紹介をしています。そういった中での市民参加の紙面づくりをしております。
委員
月4回発行は、一年経ってみますと、最初は戸惑いもありましたけど、わたしには良かったように見えますけどね。
委員
経費が増加したという説明がありましたが、それには月4回の郵送料も入れてと解釈してよいのでしょうか。
広報対話室長
郵送料については、区に入っていない家庭については以前からも郵送しています。現在の広報8ページもしくは4ページですので、郵送料は4ページだと一部65円ですが、以前は240円と、単価が異なっています。ですので、大きくは増えてないところです。
委員
アンケートの結果を見せていただきますと、2000人にアンケートを配布して、894人の回収ですから、約半分、1000人も回収できていないわけですよね。無回答の方もいらっしゃいますし。そうしますと、アンケートに答えた方は関心ある人だろうと思いますから、喜ばれているという回答が出るのではないでしょうか。少ない数での回答であっても、大きな参考にはなると思いますし意味はあるとは思いますが、私の周りでもホントに読んでいない人もいるし、以前に資源の無駄だと申し上げたことがあったかと思います。結果として情報量が多かったらよいというものではないのではないでしょうか。以前は月1回ですから一生懸命読んでいました。いまは新聞のチラシと一緒に処理してしまう場合もありますし、複数の新聞を取っていると複数部入ってくるし、経費はともかくとしても資源の無駄が生じていると感じます。
広報対話室長
昨年度の広報特派員の会議の折に、月4回発行について意見を伺いました。いろんな意見をいただきましたが、月4回届くことで行政を身近に感じる、日曜日に広報を読む習慣ができるようになったという前向きな評価の意見もいただいております。
情報量としては、できるだけ多くということで考えております。新聞まではいかないでも、最大限月4回ということで、多くの情報を出して、政策の形成段階からの行政情報を提供していきたいと考えております。
会長
私も広報の4回発行はよかったのではないかなと思います。タイムリーな情報提供になっていますし、読みやすい紙面になりましたし。ただ、問題なのは新聞を複数とっている家庭では無駄が生じているのと、新聞をとってない家庭はどうなるのか、そこは問題だと思います。あとは、広報をどこまで市民が見ているのか、疑問もあります。
委員
前回の市民会議で広報についての意見が出て、一度討議する必要があるという結論であったかと記憶しているのですが、その中で月4回は多すぎるのではという意見と、配布の方法で重複するところと入らないところとがあるのは問題があるということでした。私も全く同感でした。
この広報機能の強化というプログラムの項目の中で、一元化と強化を図るとされているわけですから、改革としては一定の成果があったと評価できるかと思っています。
ただ、先ほどの問題と、経費対効果の問題は精査する必要があろうかと思います。数字を確認したいのですけども、15年度は1,026万円、16年度は1,554万円プラス折込料として887万円かかっているということでよろしいですか。では16年度は2,441万円になりますよね。となると15年度に比べて16年度は1,415万円ほど増加したことによる広報の費用対効果はどう評価するのでしょうか。
委員
そうじゃないでしょ。たくさん言うから、総額で言わないと分からないよ。
委員
そうですか、ではもう言いません。広報の扱いは一度検討したほうがよいのではないかという市民会議の意見を踏まえて、配布の方法については広報が届かないところがあるということですが、公民館にもスーパーにも置いてますよということですが、独居老人家庭なんかにね、一ヶ月に一回も来ないとか見ないとか、半年間見たことないよというケースもあるかもしれない。広報に対する、情報に対する谷間をどう埋めていくのか、まちづくり委員会にボランティアで独居老人には届けてもらって、確認してもらうとか、その辺の施策はどうでしょうか。全戸配布は無理だろうけど、工夫は検討していただきたいと思います。
委員
区長会ではいろいろ議論がありましたが、新興団地の方は市でやってもらったらありがたい、一軒一軒配って回れないという意見と、旧村においては独居老人の方がおられますから、ポストに放り込むだけじゃなくて広報の配布ついでに声をかけて様子を伺うようなこともありますので、旧村の幹事からは大分反対がありました。
今の体制は、ある程度は定着してきていると思いますが、独居老人の方などは公民館やコンビニなどには行かないですから、必要部数をもらって、私が配って回っていたこともありました。
委員
要は配布されていない実態の把握ができてないので、そこを把握する必要がまずありますね。配布の実態は調べたら分かることですから、その結果によって郵送を増やすなりなんなり、いろいろな方法を検討して100%の配布率に近づけることができると思います。まずは、区長会等に協力していただいて実態の把握することが必要ではないかと思われます。
会長
どこまで浸透しているのか、その辺の調査は必要ですね。
委員
この市民意識調査は、大変失礼な言い方ですが、非常に役所的な受け止めかたをされていますね。ほぼ4分の3が満足しているということですが、残りの4分の1の不満足を感じているところに焦点を当てていただかないと、こういうアンケートは全く意味がないんですね、はっきり言って。4分の3が満足しているからいいんじゃないのということではなくて、不満足な人の割合をゼロにするんだという受け止め方をしていただかないと、残りの4分の1を市は切捨てるつもりというふうに受け止められても仕方がない。そうではなくて、満足していない人はどこが問題と考えているのかというところに焦点を当てた分析をやっていただきたい。でないとこんなアンケートとっても全く意味がないですよ、はっきり言って。こういう受け止めかたされているところが他にも何箇所もありますが、光の当たらないところに光を当てていただく努力をお願いしたいと思います。
会長
いろいろとご意見を伺いました、担当部署におかれては、これらの意見を参考にしてよりよい広報づくりをしていってもらいたいと思います。
広報対話室長
月4回発行は、今の時点では最善の方法であると思っていますが、いろいろとご意見も頂戴しましたので、参考にさせていただきながら、今後よりよい広報となるよう検討を加えて参りたいと考えております。
委員
ちょっと待ってくださいよ。ではこの問題はこれでいいということにするんですか。前回の話しと趣旨が違うんではないですか。
行政改革評価室長
この場でやめるとかどうするとかいう議論ではなくて、ここでいただいた意見を参考にさせていただいて、修正していくべきものは修正していくということです。
委員
修正はいいけども、この会議1回だけの議論では合理化の議論にならないじゃないですか。もう少し今の議論を整理していただいて、われわれの理解を深めていただくような問題の終結をしていただかないと、何のために市民会議しているのか分からないじゃないですか。
会長
今皆さんからいただいた意見や方法を検討してもらって、その結果の報告をまたの機会にやってもらったらいいのではないですか。
委員
それはいいんですが、問題点を浮き彫りにしていただいて、それでそれを次の機会にやっていただくとか、資料でいただくとか、もう少し納得を待つということにしないと。ましてや前回意見を言われた方が出席されてないんですから、その方の前ではっきりと言ってみてくださいよ。
委員
何が問題か具体的に言わないと。総論で言っていても埒があかないんでね。具体的に広報について何が問題なのかをいってもらわないと議論にならないですよ。広報についてはみなさんいろんな考え方あるんでしょうから。
あと、余計な一言かもしれませんが、アンケートはこんなもんですよ。回答率は半分くらいで、それを元に後はこれをどう生かすかだけで、アンケートにこれ以上の市民の総意を受けるのは無理じゃないですか。
委員
平成15年にも同じくらいの回答率なんですよね。それは分かりますが、市で分析するときにどこに着眼するかということですよ。
委員
アンケートはだいたいこんなもんでしてね、前回との比較がありますからそれだけでも経緯が分かるようになっているわけです。後の4分の1の不満をどうするのかということは、記入する欄があったでしょうからそこで不満を掬いあげるしかないですね。それ以上はないですよ、それは仕方のないことですよ。
委員
私が言いたいのは、市として残りの4分の1の不満を今後ね、どう改善していくつもりなのかということ。そこの分析をしてほしいということだけです。
行政改革評価室長
どんな事業であっても、100%すべての人に満足してもらえる事業はないわけでして、多少は不満が出てくるのが実際のところです。いろいろな意見の方がいらっしゃる中で、最大公約数を取って事業をしているわけですけども、このようなアンケートをとって、残りの方の意見を尊重していく、今後の事業に意見を反映していくということです。
会長
分かりました。一度今皆さんからいただいた意見をふまえて、また時機を見て報告していただければと思います。
委員
新聞折り込みがよいのか、地区の区長さんに頼んで配ってもらうのがいいのか、そこも考えていただきたいと思います。旧村部は一軒一軒まわって配ることに意味があるかと思います。
委員
情報の谷間となっている人たちがいないか調べていただいて、どういう対策採るのか、そこの検討をお願いします。
4.その他
- 平成17年度改革重点取り組みについて
- 市民意識調査について
行政改革担当理事および行政改革評価室長より説明
委員
くどいようですが、こういうアンケートをとったら、民間会社であればどこに問題があるかから分析するわけで、どこが評価されているのかは次の話し、それが通常です。まず問題があるところの改善をしていくのか、それを図らないと意味がないということを理解していただきたいとお願いします。
以上