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熱中症は予防が大事!「3密」を避けながら、十分な対策をとりましょう

更新日:2020年08月11日

熱中症は予防が大事!「3密」を避けながら、十分な対策をとりましょう

 熱中症は気温が高いなどの環境下で、体温調節の機能がうまく働かず、体内に熱がこもってしまうことで起こります。小さな子どもや高齢者、病気の方などは特に熱中症になりやすいため注意が必要です。熱中症にならないために、新型コロナウイルス感染防止のための「3密」を避けつつ、十分な対策策を行いましょう。

1.気温や湿度が高い日は熱中症の発症数が急増

 熱中症は、毎年7月から8月に多く発生しています。特に梅雨明けの蒸し暑く、急に暑くなる7月には、体が暑さに慣れていないため、例年熱中症による救急搬送者数や死亡者数が急増しています。

 私たちの体は、血管を広げて外気に体内の熱を放射したり、汗をかいて蒸発させたりして体温の急激な上昇を防いでいます。しかし、気温が高いと体内の熱は放散されず、湿度が高いと汗は蒸発しません。

 熱中症は、周りの温度に体が対応することができず、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、体温の調節機能がうまく働かないなどが原因で起こります。

 日最高気温が30度を超えるあたりから熱中症による死亡が増え始め、その後気温が高くなるにしたがって死亡率が急激に上昇します。また、熱中症は、気温が高い場合だけでなく、湿度が高い場合や、風が弱い、日差しが強いなどの環境でも起こりやすくなります。近年、地球温暖化や大都市のヒートアイランド現象により、熱中症の危険性は高まってきています。特に、小さい子ども、高齢者、体調不良の人、肥満の人、ふだんから運動をしていない人などは熱中症になりやすいので注意が必要です。

熱中症の起こり方

※資料:環境省『熱中症環境保健マニュアル』をもとに作成

2.熱中症は予防が大切

 熱中症は命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。熱中症を防ぐためには、「暑さを避ける」「こまめな水分補給」「暑さに備えた体作り」が大切です。一方で、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、「身体的距離の確保」、「マスクの着用」、「3密(密集、密接、密閉)を避ける」といった「新たな生活様式」を実践することも求められています。新たな生活様式の中で、熱中症を予防するために、次のようなことに気をつけましょう。

(1)暑さを避けましょう
・感染症予防のため、換気扇や窓開放によって喚起を確保しつつ、エアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。
・外出時は暑い日や暑い時間帯を避け、無理のない範囲で活動を。
・涼しい服装を心がけ、外に出る際は日傘や帽子を活用しましょう。
・少しでも体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動し、水分を補給する。

(2)適宜マスクをはずしましょう
・気温・湿度の高い中でのマスクをすると熱中症のリスクが高くなるため注意が必要です。
・屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合は、マスクをはずしましょう。
・マスクを着用しているときは、負荷のかかる作業や運動を避け、周囲の人との距離を十分にとったうえで、適宜マスクをはずして休憩を。


イラスト:厚生労働省・環境省制作リーフレット「令和2年度の熱中症予防行動」より

(3)こまめに水分を補給しましょう
・のどが渇く前に、こまめに水分を補給する(目安は1日あたり1.2リットル)。
・たくさん汗をかいたときは、スポーツドリンクや塩あめなどで水分とともに塩分も補給。

(4)日ごろから健康管理をしましょう
・日ごろから体温測定や健康チェックをしましょう。
・体調が悪いと感じたときは、無理せず自宅で静養を。

(5)暑さに備えた体づくりをする
・暑くなり始めの時期から、適度に運動を。
・水分補給は忘れずに、無理のない範囲で行いましょう。
・「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分程度行い、身体が暑さに慣れるようにしましょう。

熱中症の発生には、その日の体調が影響します。前の晩に深酒をしたり、朝食を抜いたりした状態で暑い環境に行くのは避けましょう。
風邪などで発熱している人や下痢などで脱水症状(※)の人、小さい子どもや高齢者、肥満の人、心肺機能や腎機能が低下している人などは熱中症を起こしやすいので、暑い場所での運動や作業を考慮する必要があります。
※脱水症状とは、発熱や下痢・おう吐、運動などによる激しい発汗などにより、体内の水分や塩分が大量に失われた状態のことです。脱水症状になると、頭痛やめまい、倦怠感などの症状が現れ、重症になると意識を失うこともあります。

3.小さい子どもや高齢者は屋内での熱中症にも注意

 熱中症は屋内でも起こります。小さい子どもや高齢者、病人がいる家庭では、冷房の使用を我慢しすぎないで、適切にエアコンを利用しましょう。
小さい子どもは、汗腺をはじめとした体温調節機能が十分に発達していないため、気温が皮膚温よりも高くなったときに、深部体温が上昇し、熱中症を起こしやすくなります。

 また、気温が高い日などに散歩をする場合、身長が低い子どもは、地表面からの熱の影響を受けやすく、大人よりも熱中症になりやすいので、特別な注意が必要です。子どもの顔が赤かったり、ひどく汗をかいたりしているときには、深部体温がかなり上昇していると推察されますので、涼しい場所で十分に休ませましょう。子どもが熱中症にならないように、ふだんから、風通しのよい涼しい衣服を着せ、水をこまめに飲ませるようにしましょう。

 高齢者は、暑さを感じにくい上に体温調節機能の大切な役割を果たしている発汗と血液循環が低下し、暑さに対する抵抗力も少なくなっています。また、のどの渇きを強く感じないため、水分不足になりがちで、気づかないうちに熱中症を起こしてしまう場合もあります。熱中症にならないために、のどが渇いていなくても、早め早めに水分補給をしましょう。

4.熱中症の症状が現われたら、まずは涼しい場所へ移動

 では、具体的に、熱中症になるとどのような症状が現れるのでしょうか。日本救急医学会(熱中症に関する委員会)では、熱中症の症状を、重症度によってI度からIII度までの三つに区分することを推奨しています。熱中症は急速に症状が進行し、重症化しますので、軽症の段階で早めに異常に気づき、応急処置をすることが重要です。

分類重症度主な症状
I度 軽症
現場での応急処置が可能
めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
II度 中等症
病院への搬送が必要
頭痛・気分の不快・吐き気・おう吐
力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊)
III度 重症
入院・集中治療の必要
意識がなくなる、けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病)

◆熱中症が疑われる人を見かけたときは

  • すぐに風通しのいい日陰やクーラーなどが効いている室内など涼しい場所へ移す
  • 衣服をゆるめたり、体に水をかけたり、またぬれタオルをあてて扇いだりするなどして、体から熱を放散させ冷やす
  • 冷たい水を与え、たくさん汗をかいた場合は、スポーツドリンクや塩あめなどにより、塩分も補給する
  • 自分の力で水分の摂取ができない場合や、意識障害が見られる場合は、症状が重くなっているため、すぐに病院に搬送する

5.気象庁の「高温注意情報」や環境省の「暑さ指数」の情報などを参考に、熱中症への十分な対策を

 熱中症の予防に役立ててもらうため、気象庁では、「高温注意情報」を発表しています。高温注意情報は、最高気温が概ね35度(※1)以上になることが予想される場合に、熱中症への注意を呼びかけるもので、前日夕方の午後5時頃、当日朝の午前5時から夕方午後5時頃までの間に発表されます。

 また、年間を通じて、概ね30度(※2)以上になることが予想されたときには、「天気概況」でも熱中症への注意を呼びかけています。

 高温注意情報などの熱中症への注意の呼びかけは、テレビやラジオの天気予報のほか、 気象庁ウェブサイトで知ることができます。
 さらに、翌日または当日の最高・最低気温の分布の予想をきめ細かく地図に示した「最高・最低気温分布予想図」も提供されていますので、熱中症対策に役立ててください。

 他にも、気象庁では、向こう1週間以内で高温が2日以上続くことが予想される場合には、数日前から「高温に関する気象情報」を、さらに、5日後~14日後までの7日間平均気温がかなり高いことが予想される場合には、「異常天候早期警戒情報」を発表します。これらの情報も活用し、暑さから身を守りましょう。

熱中症への注意を呼びかける気象情報

 発表時期概要
高温注意情報 夕方1回
午後5時頃
翌日の最高気温が概ね35度以上(※1)になることが予想される場合に、北海道、沖縄県、または都府県をまとめた地方ごとに発表
午前5時頃から
午後5時頃まで
当日の最高気温が概ね35度以上(※1)になることが予想される場合に、都府県または北海道と沖縄県は細分した地域ごとに発表
天気概況 午前5時頃から
午後5時頃まで
年を通じて、当日の最高気温が概ね30度以上(※2)になることが予想される場合に、熱中症への注意を呼びかけるコメントを記載
高温に関する気象情報 随時 向こう1週間以内で、高温注意情報が発表されるような気象状況が2日以上続くと予想される場合に発表
異常天候早期警戒情報 原則月曜日または
木曜日の午後2時30分
高温に関する異常天候早期警戒情報が発表され、さらに7日間平均気温が概ね28度(※3)を超える確率が30%以上と予想される場合に、熱中症に対する注意を呼びかけるコメントを記載
※1: 北海道の宗谷地方では最高気温が31度以上、それ以外の北海道と青森県、宮城県、沖縄県では33度以上
※2: 北海道の宗谷地方では28度以上、それ以外の北海道と都府県では30度以上
※3: 北海道地方では24度、東北地方では26度、北陸地方では27度

 また、環境省では熱中症を未然に防止するため、 環境省熱中症予防情報サイトにおいて、熱中症へのかかりやすさを示す「暑さ指数(WBGT)」の情報提供を行っています。暑さ指数とは、気温だけでなく、湿度、日射などからの熱についても取り入れた指標で、労働環境や運動環境の指針としてISOなどで規格化されているものです。同サイトにおいては、全国約840地点において、当日、翌日、翌々日の3時間毎の暑さ指数の予報値及び現在の暑さ指数の値を情報提供しており、その値によって、「危険」「厳重警戒」「警戒」「注意」「ほぼ安全」という5段階に分けることで、熱中症の注意喚起を行っています。これらの情報も活用し、暑さから身を守りましょう。さらに、同サイトの暑さ指数の情報を、民間のメール配信サービス(無料)でお知らせしていますのでご活用ください。詳細な情報については、環境省「熱中症予防情報サイト」でも紹介しています。

さらに、現在、環境省と気象庁では、熱中症の危険性が極めて高くなる暑熱環境が予測される場合に、特に熱中症予防行動を促すことを目的として「熱中症警戒アラート(試行)」(以下、アラート)を新たに設立することを検討しています。令和2年度夏(7~10月)は関東甲信地方の1都8県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県)で「高温注意情報」の発表基準を暑さ指数に換えて先行的に実施し(関東甲信地方以外については従来の気温を基準とした高温注意情報を継続)、その検証を踏まえ、令和3年度からは高温注意情報に代えて、新たな情報として全国で本格運用する予定になっていますので、今後はこのような情報もご活用ください。

 

 

 

【関連リンク】熱中症対策については、厚生労働省ホームページにまとめられていますので、ご覧ください。

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